Webサイトが古くなったのでリニューアルしたいけど、「何をどのように変えたら良いのかわからない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、「Webサイトをリニューアルしたいけれど、どのように進めれば良いのかわからない」「Web制作会社にリニューアルを依頼した場合の費用相場と制作期間がわからない」そんなお悩みを抱えていませんか?
せっかくリニューアルするなら、きちんと目的を達成できるWebサイトを構築したいですよね。
本記事では、Webサイトのリニューアルを考えている方に向けて、サイトリニューアルのタイミングや進め方、成功させるポイントなどについて解説します。
Webサイトをリニューアルする際の具体的な手順も解説していますので、本記事を参考に、目的を達成できるWebサイトにリニューアルさせましょう!
Webサイトリニューアルの目的は課題解決
そもそも、Webサイトのリニューアルは、なぜ必要なのでしょうか?単に「古くなったから、デザインを新しくしたい」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それでは本質的な課題解決に繋がりません。
Webサイトのリニューアルをするにあたって大事なことは、“企業の経営課題を解決するための重要な手段“であるということを把握しておくことです。つまり、目的は自社の“課題を解決する”ことにあります。
例えば、「商品売上の伸び悩み」という経営課題がある場合には、その原因を分析した後に以下の課題を特定していきます。
- ターゲット層への適切な訴求ができてるか?
- 商品の価値が十分に伝わっているか?
- 問い合わせのハードルが高いか?
このように、Webサイトのリニューアルは「企業の利益向上」という目標の中で、マーケティング戦略の一環として計画的に実施する必要があります。
Webサイトのリニューアルを行うべきタイミングとは?
Webサイトのリニューアルは、3年~5年で行われることが多い傾向にあります。これは、国税庁の基準でWebサイトの耐用年数が5年であることから、減価償却費の計上が終了したタイミングでリニューアルを検討する企業が多いことも関係しています。
しかし、その他にも下記の理由でWebサイトのリニューアルが検討されています。
- ブランディングをしたい
- デザインを刷新したい
- Webサイト運用の効率化を図りたい
- UI/UXの向上を図りたい
- スマホへ対応させたい
- アクセス数を向上させたい
いずれかの課題を抱えているのであれば、Webサイトのリニューアルを検討するタイミングといえます。
以下では、それぞれの課題に対して、Webサイトのリニューアルが効果的である理由について解説していきます。
ブランディングをしたい
「ブランドイメージを強化したい」「刷新を図りたい!」といった場合に、Webサイトのリニューアルは効果的です。なぜなら、Webサイトは企業のブランド価値を伝える重要な接点の一つだからです。
具体的なリニューアルのタイミングとしては、企業の周年記念、事業戦略の転換期、あるいはブランドの方向性を大きく変更するリブランディング時が挙げられます。
また、新しいサービスや技術、商品などの登場により、より効果的なブランド訴求が可能になった場合もリニューアルに適しているタイミングといえるでしょう。
デザインを刷新したい
古いデザインのWebサイトを放置することは、ビジネスチャンスの損失に直結します。時代遅れのデザインは、企業の信頼性や活動状況に対する疑念を生むきっかけとなってしまうのです。
例えば、古いデザインに対して、ユーザーは下記のような不安を抱きます。
- この会社はまだ存在するのだろうか?
- 問い合わせても大丈夫だろうか?
ターゲット層の期待に応えるWebサイトデザインへのリニューアルは、企業の信頼性向上と集客力の強化に不可欠なのです。
Webサイト運用の効率化を図りたい
Webサイトの運用効率を高めるためには、使いやすいCMS(コンテンツ管理システム)の導入を含むリニューアルが効果的です。非効率な運用体制では、コンテンツの更新が滞り、サイト情報が古くなってしまうため、企業の信頼性低下に繋がります。
最新のCMSを導入することによって、専門的な知識がなくても、社内スタッフによる基本的な更新や修正が可能となります。外部への委託コストを削減し、情報発信のスピードを向上させていきましょう。
UI/UXの向上を図りたい
Webサイトのユーザビリティを向上させるためには、サイト構造の見直しを含む大規模なリニューアルが必要です。長年の運用によってコンテンツが増え続けると、サイトの構造が複雑化し、ユーザーが必要な情報にたどり着きにくくなるためです。
例えば、目的の情報を見つけるために何度もページ遷移が必要な場合や、メニュー構成が分かりにくい場合には、多くのユーザーが途中で離脱してしまいます。その結果、問い合わせ機会の損失にも繋がります。
Webサイトのリニューアルにおいては、ユーザー目線での導線設計やUI改善を行うことによって、必要な情報に素早くアクセスできる環境を整えることが大切です。
スマホへ対応させたい
スマートフォンでの閲覧に対応していないWebサイトは、早急にリニューアルが必要です。近年、インターネットアクセスの大半がスマートフォンからとなっており、適切に表示されないサイトはユーザーの離脱を招く原因となるためです。
具体的な問題としては、下記があります。
- 文字が小さすぎる
- 画像が画面からはみ出す
- ボタンが押しにくい
また、Googleはモバイルサイトを基準にWebサイトを評価するため、スマートフォン対応の遅れはSEO評価の低下にもつながります。
アクセス数を向上させたい
アクセス数や問い合わせ数が減少傾向にある場合には、マーケティング戦略とWebサイトの構成を見直すリニューアルが必要です。情報過多の現代において、ユーザーが求める情報をわかりやすく提供できないサイトは、選択肢から外されてしまうためです。
Webサイトのリニューアルでは、ターゲットユーザーのニーズを再分析し、情報設計を見直すことが重要です。わかりやすく魅力的なコンテンツを提供することにより、アクセス数と問い合わせの向上を図ることができます。
Webサイトリニューアルの手順(進め方)
Webサイトのリニューアルは、下記のように進めていきます。
- 現状の問題点を洗い出す
- Webサイトリニューアルの目標を設定する
- KGI・KPIを設定する
- 予算を設定する
- ドメイン・サーバーを決める
- 要件定義
- コンテンツ設計
- サイト構造設計
- デザイン
- コーディング
- サイトの公開
それぞれの項目の具体的な内容について、解説していきます。
1.現状の問題点を洗い出す
まず、Webサイトリニューアルの第一歩として行うことは“マーケティング活動全体を数値で分析し、現状の問題点を具体的に洗い出す”ことです。感覚的な判断ではなく、客観的なデータに基づいて課題を特定することで、効果的な改善策を見出すことができます。
具体的には、下記の指標を確認しましょう。
- ページ閲覧数
- 滞在時間
- 直帰率
- 集客経路
- 問い合わせ数
- コンバージョン率
これらの数値から、どのコンテンツが効果的で、どこに改善の余地があるのかが明確になります。詳細な現状分析により、本当にリニューアルが必要な課題なのか、それとも部分的な改善で対応可能なのかを見極めることができます。
2.Webサイトリニューアルの目標を設定する
Webサイトリニューアルの目的は「誰に、何を、どうしてもらうか」という3つの要素を明確にすることにあります。これらを明確にせず、具体的な目標設定がないまま改修を進めると、投資に見合う成果を得られない可能性が高くなります。
目標設定の例
- 30代の子育て世代に、商品の安全性と使いやすさを伝え、商品購入ページまで誘導する
- 経営者層に対して、自社の技術力と実績を示し、問い合わせフォームからの資料請求を促する
このように、ターゲット、提供価値、期待する行動を明確にすることで、デザインや機能の方向性が定まり、効果的なリニューアルを実現することができます。
3.KGI・KPIを設定する
Webサイトリニューアルを成功させるために、KGI(重要目標達成指標)とKPI(重要業績評価指標)の設定も必要です。目標値を具体的な数字で定めることにより、現状とのギャップが把握しやすくなり、必要な施策が明確になるためです。
例えば、「Webサイト経由の売上を増やす」というKGIに対しては、「3ヶ月でセッション数を2倍に」「CVRを1.5倍に」といったKPIを設定します。そうすることで、「コンテンツ数の不足」や「問い合わせ導線の弱さ」など、既存サイトの具体的な課題が浮き彫りになります。
効果的な改善を行うためにも、具体的な数値目標を設定し、それに基づいたWebサイトリニューアルの方向性を定めるようにしましょう。
4.予算を設定する
予算設定においては、投資額と期待される効果のバランスを慎重に検討しましょう。リニューアル費用は数十万から数百万円と高額になりますが、適切な投資を行えば、売り上げの向上が見込めます。
具体的な予算設定では、サイトの規模や改修内容、制作会社の選定などの要素を考慮します。また、設定したKGI・KPIから期待される売上増加額を試算し、投資回収の見通しを立てることが重要です。
費用対効果を明確に把握した上で予算を設定することにより、説得力のある投資計画を立てることができます。
5.ドメイン・サーバーを決める
Webサイトリニューアル時のドメインとサーバーの選択においては、既存のSEO効果を維持するため、可能な限り現行ドメインを継続使用することが望ましいです。長年の運用で蓄積されたドメインパワーは、検索エンジンでの評価に大きく影響するためです。
ただし、既存ドメインがペナルティを受けているなど、SEO面で深刻な問題がある場合には、新規ドメインへの移行を検討する価値があります。
このように適切な選択をすることで、リニューアル後のパフォーマンス向上を図ることができます。
6.要件定義
Webサイトリニューアルの要件定義では、目的、課題、具体的な施策をRFP(提案依頼書)として文書化しましょう。プロジェクトの方向性が明確になり、開発担当者との認識の齟齬を防ぐことができます。
要件定義には、下記を記載するようにしましょう。
- サイト構築の手法(HTMLコーディングかCMS活用か)
- 必要な機能
- デザイン要件
- 運用方法
また、現状のシステム環境や改善したい課題、期待する成果なども明確に示しておくと良いでしょう。作成したRFPは、外部への制作依頼時の提案依頼書としても活用できます。
7.コンテンツ設計
コンテンツ設計では、ターゲットユーザーの行動プロセスに沿った情報提供を行いましょう。ユーザーが何を知りたくてサイトを訪問し、どのような順序で情報を探すのかを理解することが、効果的なコンテンツ設計の基礎の考え方となります。
具体的には、下記のようなコンテンツを用意すると良いでしょう。
- 認知段階のユーザーに対して:課題解決型のホワイトペーパーやセミナー動画
- 比較検討段階のユーザー対して:詳細な資料や事例紹介
ユーザーのニーズと行動を深く理解し、適切なコンテンツを適切なタイミングで提供できる設計を行いましょう。
8.サイト構造設計
構造設計では、「サイトマップ」と「ワイヤーフレーム」という2つの設計図を作成します。
サイトマップでは、既存サイトの構造を分析し、複雑化した階層構造や不要なページを整理します。その上で、ターゲットユーザーの利用シーンに合わせた新しい構造を設計します。
ワイヤーフレームでは、ロゴ、バナー、問い合わせボタンなどの具体的な配置を決定します。
2段階の設計図を作成して関係者間で共有することにより、制作段階での認識の齟齬を防ぎ、効率的なリニューアルを実現することができます。
9.デザイン
デザイン決定の段階では、ターゲットユーザーの視点に立った、機能的で使いやすいデザインを検討しましょう。単に見た目の美しさやトレンドを追うのではなく、ユーザーにとって必要な情報が分かりやすく伝わるデザインを目指す必要があります。
ユーザー体験を最優先に考えたデザイン設計により、サイトの使いやすさと情報伝達の効率が向上します。
10.コーディング
コーディング作業では、リニューアルデザインを実際のWebサイトとして構築した上で、入念な動作確認を行いましょう。ブラウザやデバイスの違いによってデザインが崩れたり、機能が正常に動作しない可能性があるためです。
実際の作業は、Web制作会社への外注か自社での内製かを選択します。外注の場合は、制作会社との定期的な進捗確認が主な業務となります。内製の場合は、開発担当者との連携やプロジェクト管理が必要になります。
11.サイトの公開
Webサイトのリニューアルの最終段階では、入念なテストと確認を行いましょう。わずかな不具合も、公開後のユーザー体験やビジネスに大きな影響を与える可能性があります。
具体的なチェック項目は、下記のとおりです。
- 各ページの表示確認
- リンクの動作確認
- フォームの送信テスト
- スマートフォンでの表示確認
また、セキュリティ設定やSSL証明書の確認も行ってください。問題が見つかった場合は、公開前に必ず修正を行いましょう。
なお、Webサイト公開後は、定期的なコンテンツ更新やアクセス解析、改善施策の実施など、継続的な取り組みを実施しましょう。
Webサイトのリニューアルにかかる費用相場
Webサイトのリニューアル費用は、規模や内容によって数十万円から200万円程度が一般的な相場となります。コンテンツ量、デザイン変更の度合い、技術的な要件など、リニューアルの範囲によって費用は大きく変動します。
Webサイトリニューアルを依頼する場合の業者選定のポイント
Webサイトのリニューアルを自社で行う場合は、多くの時間と手間がかかります。そのため、外注をする選択肢も検討しておきましょう。
以下に、外注する場合の業者選定のポイントを解説しますので、参考にしてください。
SEO対策への知見と実績はあるか?
SEO対策に関する実績と知見を持つ制作会社を選定しましょう。検索エンジンからの流入は多くのWebサイトで重要な集客手段となっており、適切なSEO対策なしでは十分な成果が得られないためです。
SEO対策の手法は、検索エンジンのアルゴリズム変更に伴って常に進化しています。例えば、コアウェブバイタルへの対応やモバイルファーストインデックスなど、最新のトレンドに対応できる技術力が必要です。
そのため、制作会社の選定では、過去のSEO実績に加えて、最新の対策手法への理解度を確認しておくと良いでしょう。
セキュリティ対策は万全か?
昨今、中小企業のWebサイトを標的としたサイバー攻撃が急増しているため、適切な対策は必要不可欠です。
具体的なリスクとして、不正アクセスによる顧客情報の流出、サイト改ざんによる誤情報の掲載、マルウェアの埋め込みなどが挙げられます。これらの被害は、企業の信頼性に深刻なダメージを与える可能性があります。
そのため、制作会社の選定では、最新のセキュリティ技術への対応状況や、継続的な保守・監視体制の有無を重視する必要があります。
Webサイトリニューアル後のフォローはあるか?
Webサイト公開後には、ユーザーの反応や機能面での予期せぬ問題が発生することが多く、迅速な対応が必要となります。そのため、フォロー体制が整っている制作会社を選定しましょう。
また、定期的な機能チェックやコンテンツ更新のサポート、アクセス解析データの活用支援など、“継続的な改善をサポートする体制が整っている”制作会社だとより良いです。
目的を達成するためのWebサイトリニューアルを行いましょう
本記事でも紹介したように、Webサイトのリニューアルは単にデザインを変えるだけではなく、現状の課題を正確に分析し、目的に沿ったリニューアルを実施することが大切です。さらに、リニューアル後も、分析や改善を実施していくことで、目的を達成することができます。
東京・吉祥寺のWeb制作・Webマーケティング会社「シンギ」では、オーガニック検索で上位にするSEO対策やアクセス解析を含んだ「定額Web運用サービス」を行っており、貴社のパートナーとなって施策を提案し、運用いたします。
「定額Web運用サービス」では、Webサイトにおける下記の課題を月額6万円で解決いたします。
- Webサイトのデザイン・コンテンツ制作
- マーケティング(集客)
- コンバージョンを増やしたい
- 運用体制の課題
- 専門知識がない
「Webサイトに知見のある人材がいない」「リニューアル後もサポートしてほしい」「成果を達成できるWebサイトにリニューアルしたい」などでお困りでしたら、ぜひ「定額Web運用サービス」をご検討ください。
また、スポットでのご依頼も可能ですので、Webサイトについてのお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。