カニバリとは?意味と具体事例と対策を解説!

2025.01.28

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    Webサイトのアクセスアップを目指してSEO対策に取り組んでいるのに、思うように成果が上がらないとお悩みのあなた。もしかしたら、あなたのWebサイトは「カニバリ」を起こしているかもしれません!

    とはいえ、「カニバリ(カニバリゼーション)」という用語を聞いたことはあっても、具体的に何なのかわからない方もいるかと思います。

    この記事では、「カニバリ」の意味や、カニバリが発生しやすい具体的な状況を分かりやすく解説すると共に、カニバリ対策についてもご紹介します。

    「カニバリゼーション」とは?

    「カニバリゼーション」とは、マーケティング用語で、自社の製品やサービス同士が顧客を奪い合い、結果として全体の売上や利益を減少させてしまう現象を指します。

    カニバリゼーションは「共食い」とも呼ばれ、まるでカニが自分の足を食べてしまうかのように、自社内で競合が発生し、市場シェアを食い合うイメージから名付けられました。

    カニバリゼーションは様々な場面で発生する可能性があり、新規事業の立ち上げや新商品の投入、プロモーション戦略の変更など、一見すると成長を促す施策が、意図せず既存事業に悪影響を与えるケースも少なくありません

    例えば、既存の人気商品と類似した新商品を発売した場合、顧客が新商品に移行することで既存商品の売上が落ち込み、全体的な利益が減少する可能性があります。

    また、特定の顧客層をターゲットにしたキャンペーンを実施した結果、他の顧客層からの売上が減少するケースも一例として挙げられます。

    カニバリゼーションは、市場における競争激化や消費者ニーズの多様化など、様々な要因によって引き起こされるため、企業は、カニバリゼーションのリスクを常に意識しながら適切な対策を講じる必要があります。

    例えば、新商品開発の際には、既存商品との差別化を明確にする、ターゲット顧客を絞り込む、価格戦略を工夫するなど、カニバリゼーションを最小限に抑えるための戦略が重要です。

    一方で、カニバリゼーションを逆手に取り、既存事業とのシナジー効果(相乗効果)を高めることも可能です。例えば、旧作ゲームのリメイク作品を販売し、旧作ファンだけでなく新規層にも興味を持たせることで、新旧双方の売り上げを伸ばす”といったシナジー効果を生み出すこともできます。

    カニバリゼーションの種類と具体例

    カニバリゼーションは、発生する領域によって様々な種類に分類することができます。以下が代表的な例です。

    種類説明具体例
    製品カニバリゼーション自社の既存製品と新製品が顧客を奪い合う従来型の携帯電話とスマートフォンの販売競合
    チャネルカニバリゼーション異なる販売チャネル間で顧客を奪い合う実店舗とECサイトでの販売競合
    市場カニバリゼーション自社の異なる事業部門が同じ市場で競合する同じ企業グループ内の異なるブランドによる競合
    キーワードカニバリゼーション複数のWebページが同じキーワードで上位表示を狙い、互いに競合する(SEOカニバリゼーションとも呼ばれる自社サイト内の複数のページが「格安SIM」で上位表示を競い合う

    これらの例以外にも、様々な状況でカニバリゼーションが発生する可能性があります。

    カニバリゼーションの指標

    カニバリゼーションの発生を検知するためには、適切な指標を用いて現状を把握することが重要です。
    以下に主な指標を紹介します。

    • 売上高の推移既存製品・サービスの売上高が新製品・新サービスの発売後に減少している場合は、カニバリゼーションが発生している可能性があります。
    • 市場シェアの推移自社全体の市場シェアが縮小している場合は、カニバリゼーションによって競争力が低下していることが考えられます。
    • 顧客満足度の変化既存製品・サービスの顧客満足度が低下している場合は、新製品・新サービスへの移行によって顧客が不満を抱いている可能性を考慮する必要があります。
    • Webサイトのトラフィック特定のキーワードで複数のページが上位表示を競い合い、トラフィックが分散している場合は、キーワードカニバリゼーションが発生している可能性があります。

    カニバリゼーションの発生状況を把握するためには、これらの指標を総合的に分析し、適切な対策を講じるようにしましょう。

    また、Google広告やその他の広告プラットフォームでは、コンバージョントラッキングツールなどを活用することで、カニバリゼーションの影響を分析することができます。

    どんな状況で「カニバリ」は起こる?

    カニバリゼーションは、様々なマーケティング施策において発生する可能性があります。ここでは、代表的な例をいくつかご紹介するのでチェックしてみましょう。

    リスティング広告とアフィリエイト広告で「カニバる」

    リスティング広告とアフィリエイト広告を両方運用している場合、同じキーワードで広告を出稿しているとカニバリゼーションが発生する可能性があります

    例えば、自社で「格安SIM」でリスティング広告を出稿していながら、アフィリエイト広告でも同じキーワードを掲載していると、互いの広告のクリックを奪い合い、費用対効果が悪化する可能性があります。

    対策

    • リスティング広告とアフィリエイト広告のどちらかに絞る
    • キーワードを調整する

    複数の代理店を同時利用すると「カニバる」

    複数の広告代理店にリスティング広告やSEO対策を依頼している場合、代理店同士が同じキーワードで入札したり、コンテンツを作成したりすることでカニバリゼーションが発生する可能性があります

    対策

    • それぞれの代理店に異なるキーワードやターゲットを設定する
    • 代理店を一本化する
    • 代理店同士で連携を取り合い、情報共有を行う

    SEOの“キーワード”で「カニバる」

    SEO対策においては、複数のページで同じキーワードをターゲットにしているとカニバリゼーションが発生し、検索順位が下がることがあります。特にコンテンツSEOで発生しやすいため、キーワード選定を誤ると、複数のページが同じキーワードで上位表示を狙ってしまい、カニバリゼーションが発生しやすくなります
    また、既存のコンテンツとの重複がないかを確認することも重要です。

    例えば、「中古車 販売 東京」というキーワードで複数のページを作成した場合、Googleはどのページを上位表示すべきか判断できず、結果としてすべてのページの順位が下がる可能性があります。

    対策

    • キーワードを整理し、各ページで異なるキーワードをターゲットにする
    • キーワードプランナーなどのツールを活用して、適切なキーワードを選定する
    • 関連性の高いキーワードでページを統合する  具体例:中古車の車種ごとにページを分ける。地域ごとにページを分ける。

    ※コンテンツSEOについての詳細は「コンテンツSEOとテクニカルSEOを連携させることで得られる【相乗効果の事例】とは?」「コンテンツSEOとテクニカルSEOの具体的な活用事例を紹介!」をご覧ください。

    カニバリゼーションは、様々な場面で発生する可能性があるため、常に注意が必要です。上記で紹介した以外にも、SNS広告や動画広告など、様々なマーケティング施策でカニバリゼーションが発生する可能性があります。

    重要なことは、定期的にWebサイトの状況を分析して、必要に応じて対策を修正していくことです。検索エンジンのアルゴリズムは常に変化しているため、最新の情報にアンテナを張り、柔軟に対応していきましょう。

    まとめ

    この記事では、「カニバリゼーション」の意味とカニバリが起きる原因と対策について解説しました。

    本記事で解説したように「カニバリ」が起こる原因は様々であるため、“どこがどの様に悪かったのか”を分析して対策を講じる必要があります。その結果、ビジネスにおけるマーケティング効果を最大化し、無駄なコストを削減することができます。

    SEO対策においては、複数のページで同じキーワードをターゲットにしているとカニバリゼーションが発生し、検索順位が下がることもあります。
    東京・武蔵野市にあるWeb制作・Webマーケティング会社「シンギ」では、顧客理解に重点を置き、カニバリゼーションの対策を考慮しながらSEOコンテンツ記事を制作したりマーケティング施策を考案したりすることが可能です。

    お客様に代わり、Webサイトの分析・改善を行いますので、Webにまつわるお悩みがある方は、まずはお気軽にご相談ください。