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Webサイトとユニバーサルデザイン
基本知識とチェックポイントを解説!

インターネットといえば若者が利用しているイメージが強いかもしれませんが、実は若者と同じくらいシニアの方も利用しています。2019年の調査だと、60代の90%、70代の74%、80歳以上の57%が利用しているそうです。実際に筆者のアラカンの両親も毎日スマホでインターネットを利用しています。母は先日ひとりで北海道へ行きマラソンに参加し、さらに観光をしてきたようで、その様子をSNSにアップして友人に報告、交流を楽しんでいました。 スマホでインターネットを使えるようになってから、筆者の母はよりアクティブに、行動範囲も広がりました。インターネットって本当に便利です。ただそれが叶っているのは、わかりやすいwebサイトやサービスを制作し、支えている人がいるからなのですよね。 それでは、シニア世代にも使いやすいWebサイト、ホームページとはどんなものでしょう? 今日はシニアにも子供にも使いやすいユニバーサルデザインについて説明してみます。

この記事はこんな人に向いています

この記事ではユニバーサルデザインを考慮したwebサイトについてお伝えしていきます。

  • 仕事で初めて会社のWebサイトを作成することになった人
  • 幅広い年代に向けたwebサイトをつくりたい方
  • 公共性の高いサービスを扱う企業のwebサイトをつくりたい方
  • ユニバーサルデザインの基本を復習したい方
  • そもそも、ユニバーサルデザインって何?という方

目次

  • ユニバーサルデザインとは
  • なぜWebサイトにユニバーサルデザインが必要なのか
  • ユニバーサルデザインが必要なWebサイトとは
  • ユニバーサルデザイン対応Webサイトのポイント
  • お気軽にご相談ください!

ユニバーサルデザインとは

ユニバーサルデザインって、聞いたことはありますよね。ユニバーサルデザインとは「特別な製品や調整無しで、最大限可能な限り、すべての人々に利用しやすい製品、サービス、環境のデザイン」と定義され、下記の7原則が掲げられています。

  • 1.どんな人でも公平に使えること
  • 2.使う上での柔軟性があること
  • 3.使い方が簡単で自明であること
  • 4.必要な情報がすぐに分かること
  • 5.簡単なミスが危険につながらないこと
  • 6.身体への過度な負担を必要としないこと
  • 7.利用のための十分な大きさと空間が確保されていること

なぜWebサイトにユニバーサルデザインが必要なのか

前述した通り、イマドキはシニアもほとんどの方がインターネットを利用しています。趣味で利用する場合も多いかと思いますが、生活するうえで欠かせないものになりつつあるというのも事実です。実際にコロナ禍において、ネットショッピングの機会も増えたのではないでしょうか。もしかしたら、今までは対面での手続きでよかったものが、インターネットでの手続きに変更されたものもあるかもしれません。 趣味や好みでのショッピングであれば、他のサービスを利用するなどの選択肢もありますが(大切なユーザーは離れていきます)、公共のサービスやそれに準ずるもの、代替のないもので使いづらいとなってはみなさまにフラストレーションがたまりますし、それでは済まされない事態ですよね。

ユニバーサルデザインが必要なWebサイトとは

完全に趣味などでしか利用されない、しかもターゲットが若者だけとわかっているようなwebサイトであれば、そこまでユニバーサルデザインを意識しなくてもいいかもしれません。 ただ、ターゲットが全世代のネットショップやサービス、ホームページなどでは配慮が必要ですし、利用せざるを得ない公共サービスに至っては、ユニバーサルデザインが意識されてないwebサイトなんて本来は論外ですよね。 先ほどの筆者の母を再び例に挙げてみましょう。ひとりで北海道へマラソンに参加し、観光も楽しみ、それをSNSで共有している母です。おそらく、何度もインターネットを利用する機会があったでしょう。老眼鏡をかけて、大きめのスマホを前後させながら一生懸命に画面を覗きこんでいる姿が容易に想像できます。さて、どれくらいインターネットを利用していたかですが、

  • ・マラソンの申し込み
  • ・飛行機の申し込み
  • ・宿泊先の申し込み
  • ・空港までの交通手段
  • ・現地での交通手段
  • ・観光地の検索
  • ・SNSにアップ

ざっと、少なくともこれぐらいは利用していそうです。では、それぞれにユニバーサルデザインがどのくらい必要か考えてみましょう。

・マラソンの申し込み

筆者の母はよくマラソンに参加しているのですが、インターネットで申し込みをするそうです。母自身で申し込みを行なっている場合もあるのですが、競争率の高い大会だと申し込み完了までの時間勝負があるようで、筆者の妹にお願いして申し込みを行なっているそうです。 マラソンは趣味なのでユニバーサルデザインがそこまで必要なwebサイトではないのかもしれません。しかし、マラソンって意外にシニアの方の参加も多いので、シニアでも使いやすいデザインを意識した方がよさそうです。

・飛行機の申し込み
・宿泊先の申し込み

旅行に慣れている方は、スマホのアプリを使ってサクッと申し込みができると思いますが、母はイマイチ使いきれておらず、旅行代理店の店舗で申し込んでいます。たしかに店舗へ行くと、交通手段と宿泊先をセットで手配してくれたりして、とてもラクなんですよね。 恥ずかしながら、筆者自身(30代)も旅行の申し込みとなると、どの予約サイトが便利なのか知らず、ブラウザで検索するところからスタートします。広告で表示されるものがよいのか、自然検索であがってくるサイトがいいのか、いろいろチェックした後に「わからない!」となってしまいます。筆者の偏見かもしれませんが、旅行の予約サイトってどのサイトも似たような構造で、しかもわかりづらい印象です。

・空港までの交通手段
・現地での交通手段

これは調べることが単純な分、スマホのアプリもわかりやすくて、そんなに困ることはないかと思います。初めての土地でも、現在地から目的地まで地図アプリで検索すればおすすめの交通手段まで表示されたりしますよね。最近ではブラウザで目的地の名前を検索すれば、その場所の地図や経路の案内が簡単に見られるようになりました。

・観光地の検索

観光ガイドを片手に、なんて懐かしいですね。それはそれで趣があったように思いますが、本って荷物になるんですよね。スマホでなんでも検索できるようになって、便利な時代になったなと改めて思います。 イマドキ、ほとんどのショップやサービスがwebサイトを持っていますよね。ユーザー側からすると便利な世の中になったなという感じなのですが、運用側からすると競争率の激化で大変ですよね。ユニバーサルデザインへの対応は優良なwebサイトだと認識されやすくなりSEO対策にもなります。ターゲットや利用シーンだけを考えると、必ずしもユニバーサルデザインが必要ではないように思われますが、SEO対策にもなると考えると積極的に取り組みたいですよね。

・SNSにアップ

SNS自体を運営している方はなかなかいらっしゃらないかと思いますが、SNSアプリのインターフェースも時代やユーザーに合わせて変化がめまぐるしいですよね。一部のSNSは「イマドキやっているのはおじさんと、おばさんばかり」と言われているものもあります。母も筆者もそのユーザーなのですが、だからこそ納得のいく言葉です……

ユニバーサルデザイン対応Webサイトのポイント

では実際に、どのようなポイントに気をつけたら使いやすいwebサイトになるのでしょう。

・文字の大きさ

文字や文章の読みやすさは、可読性や視認性、判読性という3つの要素で構成されています。文字の大きさはこれらの要素に大きく関係していて、一般的に本文の文字サイズは14〜16pxがよいと言われています。

・フォントの種類

大きければそれだけで読みやすいかというと、そうではありません。パッと見て文字を視認できるか、文字を誤認することなくスラスラ判読できるかがとても大切で、そのためにユニバーサルデザインを考慮してつくられたUDフォントというものがあります。日本語は特に使用する文字の数が多く、中には似たような文字もあります。なるべく視認、判読しやすいフォントを選びましょう。

・色

加齢によって小さい文字を読みづらくなるというのはみなさんイメージしやすいかと思うのですが、実は色の見え方にも変化があると言われています。また、加齢に関係なく色の見え方が一般とは異なる方もいます。そのような方たちが見やすいように、こちらもユニバーサルデザインを考慮したカラーユニバーサルデザインというものがあります。自治体がガイドラインを作成して公共の施設の使いやすさに取り入れたりしています。色以外にもユニバーサルデザインのための工夫がかかれていますので、ぜひ一度ご覧ください。東京都カラーユニバーサルデザインガイドライン:

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kiban/machizukuri/kanren/color.files/colorudguideline.pdf

・色の見え方チェック

色について、カラーユニバーサルデザインというガイドラインがあるとお伝えしましたが、Photoshopを使用すれば「表示」→「校正設定」から「P型(1型)色覚」もしくは「D型(2型)色覚」を選択するだけで、P型色覚者、D型色覚者に見えている世界を簡単に再現することができます。ホームページを制作する際はすべての人が読みやすいwebサイトづくりができているか、しっかりとチェックすることが大切です。

・わかりやすいナビゲーション

初めて見るwebサイトだと「使い方がわからない!」ということもありますよね。目的のページを見るのにどのボタンを押せばいいのか、サイト内の遷移や外部サイトへのリンクなど探さなければならないこともあったり。誰もが使用しなければならないような公共サービスのwebサイトはもちろんのこと、少しでもユーザーを増やしたいwebサイト運用者はわかりやすいナビゲーションを意識する必要があります。

・過度なカタカナ語は避ける

日本語にはたくさんの外国語がカタカナで表現されていて日常にかなりなじんではいますが、たまによくわからないカタカナ語を使用する方もいますよね。話している中で音で伝えられればわからなくもないけれど、カタカナだと読みづらくて判読するのに時間がかかったり、その意味を理解するのに時間がかかったり。読みづらさはwebサイトの離脱に繋がります。一般的なカタカナ語以外の使用は避け、できるだけ視認、判読しやすい常用漢字を使用しましょう。また、お子さま向けのサイトであれば漢字を避け、ひらがなにしたりなどの配慮も必要です。

お気軽にご相談ください!

さまざまな例をあげながらwebサイトのユニバーサルデザインについてお伝えしてきましたが、とにかく「誰にでも見やすい使いやすい」はとても大切だということです。ただ、これだけのことに配慮しながらwebサイトを制作、運用していくのは自社内だけでは大変だと思います。
・シンギギアのご紹介: https://sng.co.jp/gears/

シンギでは、ユニバーサルデザインに配慮したデザインのご相談も承っています。新たな事業をはじめるにあたりwebサイトの制作を予定されている方、既存のwebサイトのスマホ対応を早急にすすめたい方など、みなさまの状況に合わせて対応できるよう、ウェブサイトやオンラインシステムの企画・制作・運用をプロジェクトベースで行なっています。ぜひお問い合わせください。

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