Webとアプリの違い|それぞれの特徴と選び方

2025.04.22

  • Webサイト
  • Webデザイン
  • Webマーケティング
  • Web制作
  • 目次

    一見、似たように感じられる「Web(サイト)」と「アプリ」ですが、実は利用シーンや目的において大きな違いがあり、異なった影響を与えます。近年、企業が提供するサービスやコンテンツの形態は多様化しており、どちらを選ぶべきか迷う場面も増えてきました。

    本記事では、Webとアプリの違いについて基本的な定義から、それぞれのメリット・デメリット、活用方法に至るまで詳しく解説します。

    どちらの選択が自社の目的に合っているのかを見極める参考として、お読みください。

    Webとは?

    まず、「Web」そのものについて解説します。

    Webはインターネット上の情報閲覧を可能にするシステムを指します。
    World Wide Web(世界規模のくもの巣)の略で、無数のコンテンツが世界中で相互に結びついていることからこの名が付きました。

    Webサイト(ホームページ)やGoogle・Yahoo等の検索エンジン、YouTubeなどの動画配信サービス、Facebook・XなどのSNSもすべてWeb上のサービスです。

    Webサイトとは?

    Webサイトを指して「Web」という方もいますが、厳密にはWebサイトとWebは別のものを指します

    Webサイトは、インターネット上で公開されている複数のWebページが集まった一連のコンテンツです。

    Webサイトにはテキスト、画像、動画、音声など様々な要素が含まれ、情報公開や商品販売、サービス提供など多様な目的で運営されています。個人や企業など様々な主体がHTML、CSS、JavaScriptなどの言語を用いて制作しています。

    なお、本記事においての「Web」はWebサイトを指しています。

    Webアプリとは?

    Webアプリとは、端末へのインストールが不要でインターネット上で直接利用できるアプリケーションです。ブラウザを通じて動作するため、端末のCPUやストレージを消費せず、インターネット環境さえあれば誰もが利用できます。

    Googleサイトやメール、オンラインオフィスソフトなどが代表的な例です。オンラインでアカウントを作成することで、異なる端末でも同じサービスや設定を共有できます。

    アプリとは?

    アプリとは、特定のコンピュータやOS上で直接実行できるプログラムで構成されたアプリケーションソフトです。スマートフォン向けのアプリの多くは「ネイティブアプリ」と呼ばれ、端末にインストールして使用します。

    ネイティブアプリは、オフラインでも動作可能で実行速度に優れており、スマホのカメラやGPS機能を活用できるのが特徴です。

    なお、本記事においての「アプリ」は、インストールが必要なネイティブアプリを指しています。

    Web(サイト)とアプリの主な違い

    Web(サイト)とアプリの違いとして、以下の3つがあります。

    • インストールの有無
    • 通信速度
    • 機能性

    「これらの違いがどのように役立つのか、具体的に何が異なるのか」について、以下で解説します。

    インストールの有無

    Webとアプリの最大の違いは「インストールの有無」にあります。

    「アプリ」はモバイル端末へのインストールが必要なソフトウェアである一方、「Webサイト」はブラウザ上で直接閲覧できます。アプリはダウンロード時に通信データを消費し、特に大容量アプリの場合は相当のデータ量を使用するため、スマホの速度低下を招くこともあります。

    例えば、人気ゲームアプリは数GBのデータをダウンロードする必要がありますが、同様の機能を持つWebゲームならブラウザだけで即座にプレイが可能です。

    インストールの違いは、デバイスの容量や通信環境に制約のあるユーザーにとって1つの選択基準となっています。

    通信速度

    Webとアプリは通信速度に大きな違いがあります。

    「Webサイト」は表示する全ての情報をサーバーから電波を介して取得するため、回線速度に大きく左右されます。一方、「アプリ」は一度インストールするとメニュー項目やボタンなどの基本要素を端末内に保存できるため、通信が必要なのはコンテンツ更新時のみです。

    例えば、ニュースアプリは基本的なUIを端末に保存し、新しい記事だけをダウンロードするので、Webサイト版よりもスムーズに動作します。

    電波状況に左右されにくいアプリは、通信速度が速く安定しており、ユーザーにストレスを与えないメリットがあります。

    機能性

    アプリとWebサイトは機能性において大きく異なります

    「アプリ」は “動的な機能性”が特徴で、ユーザーが能動的にアクションを起こすことで情報を得られる仕組みになっています。一方、「Webサイト」は“静的な機能性”を持ち、SNSやプログラムと連動する機能もありますがアプリほど多機能ではありません。

    アプリ特有の機能として、プッシュ通知やニュース配信機能があり、提供者側からユーザーにアクティブにコミュニケーションを取ることができます。例えばショッピングアプリは商品のセール情報を通知できるため、ユーザーの購買行動を効果的に促すことが可能です。

    Web(サイト)のメリット・デメリット

    Webかアプリかを選ぶ基準として、メリット・デメリットを理解しておきましょう。Webのメリット・デメリットを以下の表にまとめました。

    メリットデメリット
    ・アクセスのハードルが低い
    ・SNSで拡散されやすい
    ・情報量に制限がない
    ・通信速度や端末に影響される
    ・通知機能などがない
    ・再訪問しにくい

    それぞれのメリット・デメリットについて、以下で解説します。

    Web(サイト)のメリット

    Webサイトのメリットは、ユーザーがアクセスするハードルが低いことです。ブラウザがあれば特別なインストールなしで閲覧でき、デバイスやOSを問わず利用できます。

    また、情報量に制限がなく、常に最新情報を表示でき、検索エンジンでヒットすれば自動的にユーザーを獲得できます。特にSEO対策をしっかり行えば、アプリより早く認知度を高められます

    Web(サイト)のデメリット

    Webサイトの主なデメリットは、通信速度が回線やユーザーの端末・環境に大きく左右されることです。通信環境が悪い場所では表示が遅くなったり、情報が正常に表示されなかったりする問題が生じます。

    また、企業側からユーザーへアクティブにコミュニケーションを取る通知機能がないため、積極的な情報発信が難しいという点もあります。

    さらに、ユーザーがブラウザを閉じるとすぐに見られなくなるため、固定客になりにくく、再訪問してもらうためには再検索やリンク経由の訪問が必要です。

    アプリのメリット・デメリット

    次に、アプリのメリット・デメリットを以下の表にまとめました。

    メリットデメリット
    ・ユーザーとコミュニケーションをとりやすい
    ・アクセスされやすい
    ・通信環境に左右されない
    ・利用までのハードルが高い
    ・開発に高額な費用がかかる
    ・ユーザーに通信量の負担がかかる

    それぞれのメリット・デメリットについて、以下で解説します。

    アプリのメリット

    アプリの最大のメリットは、ユーザーと積極的にコミュニケーションが取れることです。プッシュ通知機能によりセールやイベント情報を直接ユーザーに届けられ、ターゲットを絞った情報発信も可能です。

    また、アプリはアイコンとして常にホーム画面に表示されるため、ワンタップで即座にアクセスできます

    表示速度や操作性にも優れており、一度ダウンロードすれば基本的なUIは端末に保存されるため、通信環境に左右されずスムーズに動作します。

    アプリのデメリット

    アプリの最大のデメリットは、利用開始までのハードルが高いことです。ユーザーは必ずインストールしなければならず、Webサイトのように検索からすぐにアクセスできません。

    また、アプリは開発・保守のコストがかかり、OSのアップデートや不具合に永続的に対応する必要があります。情報量もWebサイトより制限されがちで、コンテンツ更新にはユーザー側のアップデート操作が必要なため、最新情報の反映に時間がかかります。特に大容量アプリのダウンロードやアップデートは膨大な通信量を消費し、ユーザーにストレスを与えることもあります。

    Web(サイト)とアプリの選び方のポイント

    Webとアプリのどちらを利用するかは、ターゲットや目的によって異なります。ですから、自社のターゲット層や目的から逆算して、どちらを利用するかを検討しましょう。

      以下では

    • 「ターゲット」から考える
    • 「双方向・一方通行」から考える

      この2つの考え方で、Webとアプリのどちらを選ぶべきかを解説します。

    「ターゲット」から考える

    「アプリ」はリピーター向き、「Webサイト」は新規顧客向きという特性があります。新規顧客がブランドをよく知らないままアプリをインストールすることは少なく、逆にブランドに親しんだリピーターが頻繁にWebサイトを閲覧するとは限りません。

    選択のポイントはユーザー属性の分析です。
    例えば、観光地の店舗や高齢層向けサービスは「Webサイト」が適していますが、若年層向けや知名度の高いブランド、リピート率の高いビジネスでは「アプリ」が効果的です。

    アプリではプッシュ通知やクーポン配信でリピーターの集客や客単価の向上が図れる一方、Webサイトは広く新規顧客にアプローチできます。

    「双方向・一方通行」から考える

    双方向のやり取りを重視するなら「アプリ」、一方通行の情報発信を主とするなら「Webサイト」が適しています。

    アプリはプッシュ通知機能やユーザー登録情報を活用した双方向コミュニケーションに優れており、顧客との継続的な関係構築に役立ちます

    例えば、ECサイトではアプリを通じて購入履歴に基づくレコメンドや在庫通知が可能です。
    一方、企業情報や商品カタログなど静的な情報提供が目的なら、誰でもアクセスできるWebサイトが効率的です。

    コミュニケーションの目的と頻度を見極め、適切なプラットフォームを選択すると良いでしょう。

    Webとアプリの特徴を理解して効果的に使い分けましょう

    Webとアプリの選択は、企業の目的やターゲット層によって大きく変わります

    「Webサイト」は新規顧客へのアプローチに優れ、「アプリ」はリピーターとの深い関係構築に向いています。それぞれの特性を理解し、自社のニーズに最適なものを選びましょう。どちらを選んでも、それぞれの利点を最大限に活用すれば、売上の拡大を見込める大きな基盤となります。

    もし、Webに注力するのであれば、東京・武蔵野市のWeb制作・Webマーケティング会社「シンギ」までご相談ください。シンギでは、Web制作の企画・構築・設計・運用まで一貫対応しております。

    定額Web運用サービス」では、月額6万円で、企画・デザイン・マーケティング・分析・Web運用までを行います。アプリとの連携などの対応も可能です。
    スポットでのご依頼も可能ですので、ホームページについてのお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。