コンテンツSEOとテクニカルSEO、どちらもWebサイトを上位表示させるための重要な施策ですが、その違いを理解した上で上手く活用することができていますか?
この記事では、それぞれの活用方法について具体的な事例を紹介すると共に、吉祥寺のWeb制作・Webマーケティング会社「シンギ」で行なった活用事例も併せて紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。
また、MEO対策とSEO対策の違いについて知りたい方は「MEO対策とSEO対策の違いとは?効果的なMEO対策で集客力UP!」の記事も併せてご覧ください。
コンテンツSEOとは
コンテンツSEOとは、ユーザーの検索意図を踏まえた上でユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成することでWebサイトへのアクセス増加、ひいてはCVR(コンバージョン)獲得を目指す手法です。
コンテンツSEOの事例
コンテンツSEOは、ユーザーとの接点を増やし、特にエンゲージメントを高めたい場合に効果を発揮します。
ここでは、ECサイトやブログ、コーポレートサイトにおけるコンテンツSEOの活用事例を紹介していきます。大切なことは、それぞれ異なる目的や特性に合わせた戦略です。ひとつずつ見ていきましょう。
ブログの事例
ブログでは、特定のテーマに特化した情報発信を通して、読者獲得とエンゲージメントの向上を目指します。
ブログを作成する際に悩むことと言えば、発信するテーマではないでしょうか。普遍的なテーマよりもニッチな分野に特化することで、熱心な読者コミュニティを形成することができるでしょう。以下で具体例を挙げて紹介します。
旅行ブログでのコンテンツSEOの活用事例
旅行ブログなら、一般的に旅行先の観光情報やおすすめスポットを紹介しているものが多いですが、ニッチな分野に特化するのであれば、穴場情報や実際に体験して得た特別な情報など、このブログでしか読めないようなネタを発信するコンテンツが良いでしょう。
例えば、「週末にすぐ行ける!東京近郊のおすすめ穴場温泉地」や「写真映え抜群!なのに空いてる京都の絶景紅葉スポット」「子連れでも安心!年末年始でも混雑回避の穴場スポット」といった記事は、旅行好きのユーザーにとって知りたい価値ある情報となるでしょう。
また、格安旅行プランや贅沢満喫プランといった具体的な旅行プランの提案や、実際の体験を交えた旅行記風のブログ記事も効果的といえるでしょう。
グルメブログでのコンテンツSEOの活用事例
グルメブログでは、話題のレストランのレビューやおすすめメニューを紹介しているものはよく目にしますが、それに加えて、おすすめの穴場店や簡単なレシピ、栄養素・カロリーといった生活や健康にも役立つネタを掲載するコンテンツも効果的です。
例えば、「並んででも食べたいぐらい美味しい!穴場のラーメン店5選」や「誰にも教えたくない隠れ家レトロ喫茶」「5分でできる!栄養満点の絶品パスタレシピ」「時短で作れる“補血ごはん”」といった記事は、食や健康にも興味のあるユーザーの検索意図に合致し、アクセス増加につながるでしょう。
また、写真や動画を活用したコンテンツや読者からの口コミ情報なども活用してみましょう。
ブログにおいて大切なことは、継続して配信し続けることです。初めからアクセス数を増やすことは難しいかもしれませんが、諦めずユーザーにとって価値のある情報を継続して配信していくことが成功に繋がるカギと言えるでしょう。
ECサイトの事例
ECサイトでは、商品理解を深め、ユーザーに「買いたい!」と思わせるようなコンテンツ制作が重要になります。また、商品の特徴や使い方だけでなく、ユーザーの悩みに寄り添った情報提供がCVRにつながります。
以下で、ECサイトにおけるコンテンツSEOの活用事例を紹介します。
化粧品ECサイトでのコンテンツSEO活用事例
化粧品ECサイトでは、肌悩みに合わせたスキンケア方法やメイクテクニックを紹介するコンテンツが人気です。
例えば、「乾燥肌対策!おすすめスキンケアアイテム5選」や「初心者向け!簡単アイメイクテクニック」「5分で美肌完成!通勤前メイクテクニック」といった記事は、ユーザーの購買意欲を高める効果が期待できるでしょう。
某化粧品メーカーでは、様々な肌悩みに対応したスキンケア情報をはじめ、季節に合わせたコンテンツや、人気インフルエンサーとのコラボレーションなどを配信することで、CVRの向上に繋げています。
ファッションECサイトでのコンテンツSEOの活用事例
ファッションECサイトでは、コーディネート提案やトレンド情報、アイテムの着回し方などを紹介するコンテンツがあります。
例えば、「春のトレンドカラーを取り入れた着こなし術」や「体型別!着痩せ効果抜群のワンピース特集」といった記事は、コーディネートや体型の悩みを持つユーザーの関心を引きつけ、購買意欲を高める効果が期待できるでしょう。
また、スタイリストやモデルとのコラボレーションや、ユーザーによるコーディネート投稿なども共感を得やすく参考になるため、ユーザーにとって価値のある情報になるでしょう。
コーポレートサイトの事例
コーポレートサイトでは、自社の専門性や信頼性をアピールするため、業界トレンドやサービス活用事例を紹介するコンテンツ制作が重要になります。また、見込み顧客や求職者からの信頼を得るためには、製品やサービスの導入事例や顧客にソリューション提供ができるとよいでしょう。
IT企業コーポレートサイトでのコンテンツSEOの活用事例
具体的な事例として、多くのIT企業がブログやオウンドメディアを通して、技術情報を発信することで採用活動にも繋げています。また、最新の技術動向や業界トレンド、自社サービスの活用事例などを紹介するコンテンツがあります。
例えば、「AI技術の最新動向と未来予測」や「業務効率化を実現するクラウドサービス導入事例」といった記事は、企業の専門性をアピールしつつもユーザーにとっては役立つ情報が得られるため、顧客からの信頼獲得につながります。
そのほか、ホワイトペーパーやセミナー情報の提供もCVRの向上に繋げやすいと言えるでしょう。
メーカーコーポレートサイトでのコンテンツSEOの活用事例
メーカーコーポレートサイトでは、製品情報や技術解説、企業の歴史などを紹介するコンテンツが効果的です。
例えば、「新製品開発秘話」や「創業100年の歴史と未来への展望」といった記事は、企業の信頼性を高め、顧客との長期的な関係を構築するのに役立つでしょう。
また、1歩深く企業やサービスの情報を伝えるために工場見学の様子や社員インタビューなどを活用してみるのもおすすめです。
テクニカルSEOとは
テクニカルSEOとは、検索エンジンがWebサイトを正しく認識できるように、Webサイトの“技術的な側面を最適化”することで検索順位を上げるための施策です。
テクニカルSEOの事例
テクニカルSEOは、コンテンツSEOのようにユーザー向けのコンテンツを作成するだけでなく、サイトの裏側を整備することで、検索エンジン最適化を総合的に行います。
ここでは、ECサイト、ブログ、コーポレートサイトといった異なる種類のWebサイトにおいて、テクニカルSEOが特に効果を発揮する具体的な事例を紹介します。
ECサイトの事例
ECサイトでは、商品数が多く、ページ構造が複雑になりがちです。そのため、テクニカルSEOによってサイト構造を最適化し、検索エンジンがサイト全体を正しく理解できるようにすることが重要になります。
中小規模ECサイトにおけるテクニカルSEO事例
中小規模ECサイトでは、限られたリソースの中で効率的にSEO対策を行う必要があります。
例えば、Google Search Consoleを活用して、クロールエラーやインデックスされていないページを特定して修正を行うことで、検索エンジンがサイトを正しく理解できるようにします。
また、構造化データマークアップを利用することで、商品情報や価格などの重要な情報を検索エンジンに明確に伝えることができます。
この施策により、Googleの検索結果画面で、ユーザーにとって情報が不十分だとされるキーワードの場合は、追加で表示される機能「リッチリザルト」が表示され、クリック率の向上に繋がるといったことも期待することができるでしょう。
ブログの事例
ブログでは、記事数が多くなるにつれて、サイト構造が複雑になり、重複コンテンツが発生しやすくなります。テクニカルSEOによってこれらの問題を解決し、検索エンジンの評価を高めることが可能になります。
ブログにおけるテクニカルSEO事例
ブログでは、モバイルフレンドリー化を行う必要があります。
例えば、レスポンシブデザインを採用することや、画像を最適化してモバイル速度を向上させることが効果的です。
また、Google Analyticsなどのアクセス解析ツールを導入し、アクセス状況を分析することで改善すべき点を把握し、効果的なSEO対策を行うことができます。
コーポレートサイトの事例
コーポレートサイトでは、企業情報を正確に伝え、信頼性を高めることが重要です。そのため、テクニカルSEOによってサイトのセキュリティを高め、ユーザビリティを向上させることで、企業イメージの向上に繋がります。
グローバル展開しているコーポレートサイトにおけるテクニカルSEOの事例
グローバル展開しているコーポレートサイトでは、多言語対応が必須となります。
HTMLタグに含まれる属性であり、Webページの言語や地域を指定するhreflan(エイチレフラング)タグを使用し、各言語のページを適切に設定することで、検索エンジンが各言語のユーザーに適切なページを表示できるようになります。
また、各国の文化や商習慣に合わせたコンテンツを用意することで、ユーザーのニーズに応えるとともに、検索エンジンの評価を高めることができます。
国内向けコーポレートサイトにおけるテクニカルSEO事例
国内向けコーポレートサイトでは、ターゲットとするユーザー層に合わせたSEO対策が重要です。
例えば、BtoB企業であれば、業界用語を適切に使用した専門性の高いコンテンツを作成することで、ターゲットユーザーからの信頼獲得に繋がります。
また、お問い合わせフォームや資料ダウンロードページなどを分かりやすく配置することで、CVRの向上も期待できます。さらに、SSL化を行うことでサイトのセキュリティを高め、ユーザーの信頼感を向上させることができます。
「シンギ」の活用事例
弊社「シンギ」で行なったコンテンツSEOとテクニカルSEOの事例をいくつか紹介します。
海底トンネルや海上風力発電所など、海洋建設分野で重要な役割を担っている東日本海洋建設様のコーポレートサイトを新設しました。
既存のサイトは「会社案内」としての役割を果たしていましたが、特に“専門人材の確保や若手の育成、技術の継承”といった課題は、企業の今後の成長に不可欠であり、これらを効果的に訴求するためのWeb戦略をご提案しました。
そこで、SEOに効果的なキーワードを分析し、ユーザーにとって価値のある質の高いコンテンツを制作し、検索流入が1年間で10800%増加させることができました。
経営改善や新規顧客の獲得を望まれていたため、葬儀マナーや葬儀にまつわる疑問など、ユーザーが本当に知りたい情報に焦点を当てたコンテンツを月2〜3本制作することを提案。さらに、サイト改修では、ユーザー動線や利便性を徹底的に見直し、検索流入数を5700%増加という成果へと結びつけました。
印刷製品を製造するメーカー様のポータルサイトの認知度向上を図るため、選定したキーワードを元に記事を制作することに。クライアント様には専門的な記事を、弊社では一般向けの記事を作成した結果、サイトのコンテンツが充実し、流入数が約400%増加しました。
ユーザー体験を最優先に考えたサイト改善と、バランスの取れたコンテンツ制作により、効果的なSEO対策を実現しました。
某コインランドリー様のWebサイト改修を行なった際に、タイトルタグが20文字未満のページが存在しておりました。タイトルタグが20文字未満のページがあると、検索エンジンがページの本質を理解したり目標キーワードとの関連性を評価したりすることが難しくなるため、ページごとにコンテンツの内容を簡潔に説明し、目標キーワードを含むタイトルタグを20文字以上32文字未満に設定。
このほか、15kBを超えるCSSファイルが存在し、サイズが大きすぎるとページの読み込み速度が低下するため、検出されたCSSファイルコードを確認し、コードを最適化するなど、ユーザーにとってストレスフリーなサイトにするために、テクニカルSEOにおける様々な改修を行いました。
ユーザーは長い見出しを読んだり認識したりするのが苦手なため、H1タグには短く簡潔なページの説明を含める必要があります。
ところが、推奨文字数をオーバーしているH1タグが設置されているページが存在していたため、目標キーワードを含めつつ、ページコンテンツの本質のみを説明できるよう、簡潔なH1タグを設置しました。
また、最適化された画像のalt属性は、掲載ページの検索順位にも好影響を与えことから、画像が主なコンテンツであるページではalt属性の設定が不可欠です。しかし、alt属性の設定がなされていない画像が存在していたため、サイト内の全ての画像に、内容を簡潔に説明し、関連性の高いキーワードを含むalt属性を設定しました。
まとめ
この記事では、コンテンツSEOとテクニカルSEOそれぞれの活用事例と、吉祥寺のWeb制作・Webマーケティング会社「シンギ」が行なった事例も紹介しました。
コンテンツSEOとテクニカルSEOは、単独で実施するよりも効果的に組み合わせることで相乗効果が生まれ、より大きな成果に繋がることが期待できます。
それぞれを組み合わせることによる相乗効果については、「コンテンツSEOとテクニカルSEOを連携させることで得られる【相乗効果の事例】3選」の記事をご覧ください。
弊社「シンギ」では、これまで様々な業種のWeb制作やWebマーケティング、運用を行なってきました。コンテンツSEOやテクニカルSEOはもちろん、デザイン・コンテンツの課題やマーケティング、コンバージョンの課題など、月額6万円でサポートする定額Web運用サービスも行なっております。
“どこから手をつけたらいいのかわからない”“思うように成果が出ない”などのWebにまつわるお悩みがある際は、お気軽にご相談ください!