「EFO対策」は、単なる入力フォームの改善に留まらず、貴社の売上アップや顧客獲得に直結する重要な施策です。
本記事では、フォームからの離脱に悩む多くの方に向けて、どのようにフォームを最適化すれば良いのか、その具体的な方法を「業種別」に解説します。
ECサイトからBtoB、人材、金融、不動産、SaaSまで、各業界に特化したEFO対策のポイントと成功事例から、実践的なヒントと成果を出すための分析・改善サイクルまでを網羅的に紹介するので、ぜひ、参考にしてください。
※EFO対策の基本については「コンバージョン率を高める【EFO対策】とは?実践的アプローチを解説!」をご覧ください。

【業種別】EFO対策の具体的な施策と成功事例
EFO対策は、業種やターゲットユーザーによってそのアプローチを大きく変える必要があります。
ここでは、主要な業種におけるEFO対策の具体的な施策と、それによってどのような成果が期待できるのかを解説していきます。
ECサイトにおけるEFO対策のポイント
ECサイトでは、商品購入という明確なゴールがあるため、フォームの入力体験が直接的に売上へと結びつきます。中でも特に、カートに商品を入れたものの購入に至らない「カート離脱」は、EFO対策によって大幅に改善できる可能性があります。
カート離脱防止のためのEFO対策
ECサイトにおけるカート離脱は、ユーザーが購入しようと思っているにもかかわらず、フォーム入力の煩雑さや不安によって発生することが多くあります。そのため、以下のような対策が効果的です。
具体的なEFO施策 | 目的・期待される効果 |
進捗バーの表示 | ユーザーが現在どのステップにいるのか、あとどれくらいで完了するのかを視覚的に示し、心理的な負担を軽減することで完了まで導きます。 |
入力項目の最小化と必須・任意表示 | 購入に必要な情報のみを必須とし、それ以外の項目は任意とするか、後日登録を促すことで入力の手間を削減し、離脱を防ぎます。 |
ゲスト購入オプションの提供 | 会員登録を必須とせず、購入のみを可能にすることで初回購入のハードルを下げ、ユーザーの利便性を高めます。 |
リアルタイムエラー表示と入力補助 | 入力ミスがあった際に即座にエラーを通知し、修正箇所を明確にすることで、ユーザーのストレスを軽減し、スムーズな入力へと導きます。郵便番号からの住所自動入力なども有効です。 |
送料・手数料の明確な表示 | 購入フォームの途中で予期せぬ送料や手数料が表示されると、ユーザーは不信感を抱き離脱しやすくなります。事前に明確に表示することで、信頼性を高めます。 |
あるECサイトでは、カート離脱防止のために進捗バーを導入し、必須入力項目を最小限に絞り込んだ結果、コンバージョン率が15%向上したという事例も報告されています。
決済フォームの簡素化と信頼性向上
決済フォームは、ユーザーが最も慎重になる段階であり、セキュリティへの配慮と入力のしやすさが重要です。
具体的なEFO施策 | 目的・期待される効果 |
クレジットカード情報の自動入力補助 | カード番号のハイフン自動挿入や、有効期限のプルダウン選択などで入力の手間を省き、ミスを減らします。 |
セキュリティロゴや認証マークの表示 | SSL証明書、プライバシーマーク、各決済サービスのロゴなどを明確に表示することでユーザーに安心感を与え、信頼性を高めます。 |
多様な決済方法の提供 | クレジットカードだけでなく、銀行振込、コンビニ決済、後払い、QRコード決済など、ユーザーが慣れ親しんだ決済方法を提供することで利便性を向上させます。 |
例えば、ある大手ECサイトでは、決済フォームに主要なセキュリティ認証マークを大きく表示し、クレジットカード情報の入力補助機能を強化したところ、決済完了率が改善し、顧客満足度も向上しました。
BtoBビジネス(資料請求・お問い合わせ)でのEFO対策
BtoBビジネスにおける資料請求やお問い合わせフォームは、リード獲得の重要な接点です。企業担当者が効率的に情報収集できるよう、フォームの最適化が求められます。
企業属性に合わせたフォーム項目の調整
BtoBフォームでは、企業情報や担当部署など、個人情報とは異なる項目が多くなります。そのため、これらの項目をいかに効率よく、かつ必要な情報を取得できるかが重要になります。
具体的なEFO施策 | 目的・期待される効果 |
必須項目と任意項目の明確化 | 特に重要な情報のみを必須とし、それ以外は任意とすることで入力の負担を軽減し、離脱率を下げます。 |
プルダウンやラジオボタンの活用 | 業種、企業規模、役職など、選択肢が決まっている項目は、自由入力ではなくプルダウンやラジオボタン形式にすることで入力の手間を省き、誤入力を防ぎます。 |
入力補助機能の充実 | 法人番号からの企業名自動入力や、郵便番号からの住所自動入力など、入力の手間を削減し、正確性を高めます。 |
問い合わせ内容に応じたフォームの出し分け | 資料請求、見積もり依頼、サービスに関する問い合わせなど、ユーザーの目的に合わせて最適なフォームを用意することで、必要な情報を効率的に収集できます。 |
資料請求フォームの必須項目を最小限に抑え、業種選択をプルダウン形式にしたSaaS企業では、資料請求完了率が10%以上改善したケースがありました。
複数ステップフォームの最適化
BtoBフォームでは、取得すべき情報が多岐にわたるため、複数ステップに分けることがあります。この際、ユーザーが途中で離脱しないよう、適切な配慮が必要です。
具体的なEFO施策 | 目的・期待される効果 |
進捗バーと完了目安の表示 | 現在のステップと残りのステップ数を明確に表示し、「あと〇ステップで完了」といったメッセージを添えることで、ユーザーのモチベーションを維持できるようにします。 |
各ステップでの入力内容の一時保存 | ユーザーが途中で中断しても、次回アクセス時に中断したところから再開できるようにすることで、離脱後の再訪問からのコンバージョンを促します。 |
「戻る」ボタンの明確化 | 前のステップに戻って入力内容を修正したい場合に、迷わず操作できるよう、「戻る」ボタンを分かりやすく配置します。 |
あるBtoBマーケティング企業では、多段階フォームに詳細な進捗バーと各ステップの入力内容プレビュー機能を導入した結果、フォーム完了率が向上し、質の高いリード獲得につながったという事例があります。
人材紹介・転職サイトにおけるEFO対策
人材紹介や転職サイトでは、履歴書や職務経歴書などの機密性の高い情報を扱うため、ユーザーが安心して入力・アップロードできる環境を整えることが重要です。
履歴書・職務経歴書アップロードのEFO対策
書類アップロードは、ユーザーにとって手間がかかる作業であり、途中で断念されるケースも少なくありません。そのことから、スムーズなアップロード体験を提供することが重要になります。
具体的なEFO施策 | 目的・期待される効果 |
ドラッグ&ドロップ対応 | ファイルを直接フォームエリアにドラッグ&ドロップでアップロードできるようにすることで、操作の手間を大幅に削減し、利便性を高めます。 |
対応ファイル形式とサイズ上限の明示 | アップロード可能なファイル形式(例: PDF、 Word)や、ファイルサイズの上限を明確に表示することで、ユーザーの誤操作を防ぎ、ストレスを軽減します。 |
アップロード進捗表示 | ファイルのアップロード中に進捗バーを表示することで、ユーザーは状況を把握でき、待機中の不安軽減に繋げることができます。 |
アップロード後のプレビュー機能 | アップロードされた書類の内容をフォーム上で確認できるようにすることで、ユーザーは安心して次のステップに進むことができるようにします。 |
履歴書・職務経歴書アップロード機能にドラッグ&ドロップとリアルタイム進捗表示を導入した転職サイトでは、応募完了率が改善し、応募者数が増加したという報告もあります。
希望条件入力の離脱防止
希望条件の入力は、ユーザーの要望を正確に把握するために重要ですが、項目が多すぎると離脱につながることがあります。
具体的なEFO施策 | 目的・期待される効果 |
選択肢の最適化 | 希望勤務地、希望職種、希望年収など、選択肢が多すぎないか、少なすぎないかを検証し、ユーザーが迷わない適切な選択肢を提供するようにします。 |
あいまい検索対応とサジェスト機能 | フリーワードで職種名や企業名を入力する際に、候補を自動で表示することで入力の手間を省き、誤入力を防ぎます。 |
入力例や補足説明の提示 | 「希望年収は手取りですか?額面ですか?」など、ユーザーが迷いやすい項目には、具体的な入力例やツールチップでの補足説明を添えるようにします。 |
人材紹介サイトで、希望職種入力フォームにサジェスト機能とよくある質問へのリンクを設置したところ、入力完了率が向上し、マッチング精度も高まったケースがありました。
金融・保険業界でのEFO対策
金融・保険業界のフォームは、個人情報や資産状況など、極めて機密性の高い情報を扱うため、セキュリティと信頼性の確保が最優先されます。また、専門用語が多く、入力項目が複雑になりがちです。
そこで、以下の点に注意しましょう。
複雑な入力項目の分かりやすいEFO対策
専門用語や複雑な計算を伴う入力項目は、ユーザーに不安を与え、離脱の原因となります。
具体的なEFO施策 | 目的・期待される効果 |
入力例の提示とツールチップでの説明 | 保険料試算やローンシミュレーションなど、具体的な数値入力が必要な箇所には、分かりやすい入力例を示し、専門用語にはツールチップで解説を付けることでユーザーの理解を助けます。 |
自動計算機能の導入 | 複数の入力値から自動で計算結果を表示する機能(例: 年齢と希望保障額から保険料を自動計算)は、ユーザーの負担を軽減し、入力の正確性を高めます。 |
日付ピッカーやカレンダー機能の活用 | 生年月日や契約開始日など、日付入力が必要な項目には、手入力ではなくカレンダーから選択できる機能を提供することで誤入力を防ぎ、利便性を向上させます。 |
ある生命保険会社のサイトでは、保険料シミュレーションフォームに入力例と専門用語のポップアップ説明を導入した結果、シミュレーション完了率が向上し、その後の問い合わせにもつながりやすくなったとのことです。
信頼性を高めるセキュリティ表示と説明
金融・保険サービスでは、ユーザーが安心して個人情報を入力できるよう、セキュリティへの配慮を明確に示すことが不可欠です。
具体的なEFO施策 | 目的・期待される効果 |
SSL証明書の表示 | フォームページがSSL/TLSで保護されていることを示す鍵マークや「https://」表示を明確にし、セキュリティの高さを視覚的にアピールします。 |
プライバシーポリシーへのリンク | 個人情報の取り扱いについて、プライバシーポリシーへの明確なリンクをフォームの近くに配置することで、ユーザーは安心して情報を提供できるようになります。 |
セキュリティバッジや認証マークの表示 | ISMS認証やTRUSTeなどの第三者機関によるセキュリティ認証マークをフォームの近くに表示することで、信頼性を高めるようにします。 |
大手銀行のオンラインバンキング登録フォームでは、セキュリティ対策に関する詳細な説明ページへのリンクや主要なセキュリティ認証マークを配置したところ、ユーザーの不安を払拭し、口座開設完了率の向上に貢献しました。
不動産・住宅業界でのEFO対策
不動産・住宅業界のフォームは、物件検索や内覧予約、資料請求など、ユーザーの検討段階に応じた多岐にわたる目的で利用されます。そのため、ユーザーの希望を正確に把握しつつ、入力負担を軽減することが求められます。
物件情報検索フォームのEFO対策
ユーザーが希望する物件を効率的に見つけられるよう、検索フォームの使いやすさが重要です。
具体的なEFO施策 | 目的・期待される効果 |
検索条件の絞り込み機能の充実 | エリア、価格帯、間取り、築年数、駅からの距離など、ユーザーが希望する条件を細かく絞り込めるようにすることで、適切な物件にたどり着きやすくします。 |
フリーワード検索と入力補助 | 特定の物件名や地名などをフリーワードで検索する際に、サジェスト機能や誤字訂正機能を提供することで入力の手間を省き、検索精度を高めます。 |
地図連携検索 | 地図上から希望エリアを選択して物件を検索できるようにすることで、視覚的に分かりやすく、直感的な操作ができるようになります。 |
郵便番号からの住所自動入力 | 資料請求や問い合わせフォームで、郵便番号を入力するだけで住所が自動入力される機能は、ユーザーの入力負担を大幅に軽減します。 |
詳細な検索条件の絞り込み機能に加え、地図上でのエリア選択機能を強化した不動産情報サイトでは、ユーザーの検索体験が向上し、物件問い合わせ率が増加しました。
内覧予約・資料請求フォームの最適化
ユーザーが具体的な行動を起こす段階のフォームであり、スムーズな予約・請求プロセスが重要です。
具体的なEFO施策 | 目的・期待される効果 |
カレンダー形式での希望日時選択 | 内覧予約や相談予約において、空き状況がリアルタイムで反映されるカレンダーから希望日時を選択できるようにすることで、ユーザーはスムーズに予約を進められるようになります。 |
複数希望日時の設定 | 第一希望だけでなく、第二、第三希望まで入力できるようにすることでユーザーと企業側の調整を円滑にし、予約の確度を高めます。 |
確認画面の充実 | 入力内容の最終確認画面で修正箇所が分かりやすく表示され、簡単に修正できるような設計にすることで、誤った情報での送信を防ぎます。 |
希望連絡方法の選択肢 | 電話、メール、LINEなど、ユーザーが希望する連絡方法を選択できるようにすることで、ユーザーの利便性を高め、その後のコミュニケーションを円滑にします。 |
住宅メーカーのモデルハウス見学予約フォームにカレンダーからの日時選択と複数希望日時設定を導入した結果、予約完了率が向上し、見込み客の獲得に大きく貢献した事例もあります。
SaaS・WebサービスでのEFO対策

SaaSやWebサービスでは、無料トライアルやアカウント登録フォームが主要なコンバージョンポイントとなります。だからこそ、ユーザーにサービスの価値を理解してもらいつつ、手軽に利用開始できるような設計が求められます。
無料トライアル・アカウント登録フォームのEFO対策
サービスの利用開始へのハードルを下げるため、フォームの簡素化が最も重要です。
具体的なEFO施策 | 目的・期待される効果 |
入力項目の最小化 | 無料トライアルやアカウント登録の段階では、メールアドレスとパスワードのみなど、必要最低限の項目に絞ることで、ユーザーの登録への抵抗感を減らします。 |
SNS連携ログイン | GoogleアカウントやFacebookアカウントなど、既存のSNSアカウントでログインできるようにすることで、新規登録の手間を大幅に削減し、ユーザーの利便性を高めるようにします。 |
登録メリットの再提示 | フォームの近くに「〇〇を無料で試せる!」「たった1分で登録完了」といった、登録することで得られるメリットや手軽さを再度提示することで、ユーザーの登録意欲を刺激します。 |
多くのSaaS企業では、無料トライアル登録フォームの項目をメールアドレスとパスワードの2項目のみに絞り込み、さらにGoogleアカウント連携ログインを導入した結果、登録完了率が飛躍的に向上しています。
サービス説明と入力フォームの連携
ユーザーがフォーム入力中に疑問を抱かないよう、サービスに関する情報提供も重要になります。
具体的なEFO施策 | 目的・期待される効果 |
FAQやヘルプへのリンク | フォーム入力中にユーザーが疑問に思った際に、すぐにFAQページやヘルプページにアクセスできるリンクを配置することで、即疑問を解消し、離脱を防ぎます。 |
サービスの機能説明と入力フォームの関連付け | 例えば、「利用目的」の選択肢の近くに、その目的でサービスを利用する際の具体的なメリットを簡潔に記載するなど、入力項目とサービスの価値を関連付けるようにします。 |
動画での説明 | 複雑なサービスや機能がある場合、フォームの近くに短い説明動画を埋め込むことで視覚的に理解を促し、ユーザーの疑問を解消します。 |
クラウド会計サービスでは、無料トライアル登録フォームの近くに「よくある質問」のミニセクションを設け、さらにサービス概要を解説する短い動画を配置したところ、登録後のサービス利用開始率も向上しました。
モバイル対応とユーザー体験の向上
今日のインターネット利用は、スマートフォンやタブレットからのアクセスが主流です。そのため、モバイルデバイスに最適化された入力フォームを提供することは、EFO対策において欠かせません。
モバイルユーザーが、快適にフォームを利用できるかどうかが、コンバージョン率に直結するためです。
- レスポンシブデザインの採用
画面サイズに合わせてフォームのレイアウトが自動的に調整されるレスポンシブデザインは必須です。文字やボタンが小さすぎたり、横スクロールが必要になったりすると、ユーザーはすぐに離脱してしまいます。 - 入力フィールドのサイズとタップ領域の確保
モバイルデバイスでは指で操作するため、入力フィールドやボタンは十分な大きさを確保し、タップしやすいように設計する必要があります。隣接する要素との間隔も適切に開け、誤タップを防ぎましょう。 - 入力に適したキーボードタイプの自動切り替え
メールアドレス入力時にはメールアドレス専用キーボード(@マークなどが表示される)、電話番号入力時には数字キーボードなど、入力フィールドの種類に応じて最適なキーボードが自動的に表示されるように設定します。
こうすることで、ユーザーはスムーズに入力することができるようになります。 - 縦長スクロールへの配慮
モバイルデバイスでは縦方向へのスクロールが一般的です。フォームが長くなる場合は「ユーザーがどこまで入力したか」「あとどれくらいで完了するか」を視覚的に分かりやすく示す工夫(前述の進捗バーなど)がより重要になります。 - 表示速度の最適化
モバイル環境では通信速度が不安定な場合もあるため、フォームの表示速度は非常に重要です。画像ファイルの軽量化や不要なスクリプトの削減などを行い、高速な読み込みを実現することでユーザーの待ち時間を減らし、離脱を防ぐようにします。
プライバシーポリシーとセキュリティ表示の重要性
個人情報を入力するフォームにおいて、ユーザーは「自分の情報が安全に扱われるか」という点に非常に敏感です。
プライバシー保護とセキュリティ対策を明確に示すことは、ユーザーに安心感を与え、フォームの信頼性を高める上で不可欠といえます。
- SSL/TLS化による通信の暗号化
フォームを含むウェブサイト全体をSSL/TLS化し、通信を暗号化することは、セキュリティの基本中の基本です。
URLが「https://」で始まること、ブラウザのアドレスバーに鍵マークが表示されることでユーザーは安全性を視覚的に確認できます。SSL/TLS化されていないフォームは、それだけで多くのユーザーに不信感を与え、離脱の原因となります。 - プライバシーポリシーへの明確なリンク
フォームの近くに、個人情報の取り扱いに関するプライバシーポリシーへのリンクを設置し、ユーザーがいつでも内容を確認できるようにします。個人情報の利用目的や第三者提供の有無などを具体的に明記することで、透明性を確保し、ユーザーの不安を解消しましょう。 - 個人情報保護方針への同意チェックボックス
特に重要な個人情報を扱うフォームでは、プライバシーポリシーを読んだ上で同意を求めるチェックボックスを設置することが一般的です。そうすることで、ユーザーは自身の情報がどのように扱われるかを理解した上で、同意して入力しているという認識を持つことができます。 - セキュリティマークや認証マークの表示
TRUSTe、ベリサイン(現デジサート)、JIPDEC(プライバシーマーク)などの信頼性の高いセキュリティ認証マークをフォームの近傍に表示することで、サイト全体のセキュリティレベルが高いことを視覚的にアピールできます。
その結果、ユーザーは安心して情報を入力することができます。 - 入力内容確認画面の設置
送信前に、ユーザーが入力した内容を一覧で確認できる画面を設けることで誤入力を防ぎ、ユーザーに安心感を与えます。この画面で修正が必要な場合は、簡単に戻って修正できる導線を確保することが重要です。
EFO対策を成功させるための分析と改善サイクル
EFO対策は、一度施策を打てば終わりではありません。ユーザーの行動は常に変化し、競合他社の動向も影響するため、継続的な分析と改善は必須です。
そこで、EFO対策の効果を最大化し、コンバージョン率を向上させるための分析手法と改善サイクルについて解説します。
ヒートマップツールを活用したユーザー行動分析
ヒートマップツールは、Webサイト上のユーザーの行動を視覚的に捉えることができる強力な分析ツールです。入力フォームにおけるユーザーの動きを詳細に分析することで、どこでユーザーが迷い、どこで離脱しているのかを明確に把握し、具体的な改善点を見つけることが可能になります。
※ヒートマップツールの詳細は「ヒートマップでわかる!Google検索上位表示のためのサイト分析」をご覧ください。
ABテストによる効果検証と最適化
EFO対策において、改善施策が本当に効果があるのかを客観的に判断するためには、ABテストが必須となります。
ABテストとは、変更を加えた「Aパターン」と変更前の「Bパターン」を同時に表示し、どちらがより高い成果(コンバージョン率)を上げたかを比較検証する手法です。
ABテストで検証すべき「EFO施策の例」は、以下のように多岐にわたります。
- 入力フォームの項目順序の変更
- 入力フィールドのラベル(見出し)やプレースホルダーテキストの文言
- エラーメッセージの表示方法や文言
- 入力支援機能(フリガナ自動入力、郵便番号からの住所自動入力など)の有無や表示タイミング
- 送信ボタンの文言、色、配置
- プログレスバー(進捗状況表示)の有無やデザイン
- フォーム全体のデザインやレイアウト
- プライバシーポリシーやセキュリティ表示の有無や配置
ABテストを実施する際は、以下のステップを参考にしてください。
- 仮説の設定: 「この変更をすればユーザーの離脱が減り、コンバージョン率が向上するはずだ」という具体的な仮説を立てます。
- テスト設計: 比較するパターン(AとB)を作成し、テスト期間、対象ユーザー、測定指標(コンバージョン率など)を決定します。
- テスト実施: ABテストツールなどを用いて、ユーザーをランダムにAパターンとBパターンに振り分けてデータを収集します。
- 結果分析: 収集したデータをもとに、どちらのパターンが優れているかを統計的に分析します。
- 施策の適用と次の仮説: 効果が高かったパターンを本番環境に適用し、さらに改善できる点がないかを検討して、次のABテストの仮説を立てます。
ABテストを繰り返すことで、データに基づいた客観的な改善ができるようになり、EFO対策の精度を飛躍的に高めることができるでしょう。
EFOツールの導入と選定のポイント
EFOツールは、入力フォームの最適化を効率的に進めるための専用ツールです。手動での改善には限界があり、分析から施策実行、効果測定までを一貫してサポートしてくれるEFOツールを導入することで、コンバージョン率の向上を加速させることが期待できます。
EFOに特化したツールの詳細については「コンバージョン率を高める【EFO対策】とは?実践的アプローチを解説!」をご覧ください。
【業種別・EFO対策】のよくある質問
Q1. EFOとは何ですか?
入力フォーム最適化の略で、入力フォームの離脱を防ぎ、コンバージョン率を高める施策のことです。詳細は「コンバージョン率を高める【EFO対策】とは?実践的アプローチを解説!」をご覧ください。
Q2. 不動産業界ではどんなEFO対策が有効ですか?
郵便番号入力による住所自動補完や入力例の明記、希望条件の選択式UIなどが効果的です。
Q3. ECサイトにおけるEFOの改善点は?
カゴ落ち対策として、入力エラーの即時表示やクレジットカード入力補助、ゲスト購入の導入が効果的です。
Q4. 資料請求フォームの最適化ポイントは?
入力項目の最小化(氏名・メール・電話程度)とステップフォームの導入が成果につながります。
Q5. 医療・クリニック業界ではどう最適化すべき?
日時選択カレンダーや診療科目を選択式にする、スマホ最適化が必須となります。
Q6. BtoB企業のフォームは何に注意すべき?
会社名や部署名の必須入力が離脱につながることがあるため、必須項目の精査が重要になります。
Q7. スマホ対応のEFOで特に気をつけることは?
入力フィールドの大きさ、入力支援(カナ・数字キーボード切替)対応が重要になります。
まとめ
本記事では、ECサイト、BtoBビジネス、人材紹介、金融・保険、不動産、SaaSといった多岐にわたる「業種ごとのEFO対策」の具体的な施策と成功事例、分析と改善サイクルなど、網羅的に紹介しました。
フォームの改善は単に入力のしやすさだけでなく、ユーザーの不安解消や信頼感にも繋がる重要なプロセスなため、業種ごとの顧客ニーズや購買・登録プロセスを深く理解し、最適なフォーム設計を行うことがコンバージョン率向上への近道となります。
オンラインでの顧客獲得が不可欠な現代においては、フォームからの離脱は直接的な機会損失になるだけに、EFO対策は極めて重要といえるでしょう。
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