Webサイトへのアクセス数が減って困っていませんか?アクセス減少は、ビジネスの成長を阻害する大きな要因となります。特に、検索エンジンからの自然検索、いわゆる「オーガニック検索」からの流入が減ると、長期的な影響が出かねません。
そこで、この記事では、オーガニック検索流入数が減少する主な原因について、様々な観点から詳しく解説します。
※オーガニック検索とダイレクト検索の違いや、流入UPの方法については「オーガニック検索とは?ダイレクト検索の違いと流入UPの方法」をご覧ください。
オーガニック検索とは
オーガニック検索とは、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジンで、特定のキーワードを入力して検索した際に、検索結果ページに自然に表示される検索結果のことを指します。
検索エンジンのアルゴリズムに基づいて表示されるため、広告枠とは別に無料で表示されます。ユーザーが検索クエリに関連性の高い情報を求めて検索を行う際に、自然な形で表示されるため、ユーザーからの信頼性が高いとされています。
※リスティング広告との違いを知りたい方は「オーガニック検索とは?ダイレクト検索の違いと流入UPの方法」をご覧ください。
オーガニック検索流入数減少の主な原因
オーガニック検索からの流入数が減少する理由は多々ありますが、検索エンジン上部にある「広告スペース」の拡大やSNSやアプリ内検索の利用の増加、Googleのアルゴリズムのアップデートのほか、大きく分けて以下の3つの原因が考えられます。
自社要因
自社サイトに起因する問題は、比較的対応しやすい要素が多いと言えます。まずは自社サイト内で発生している問題点を洗い出すことから始めましょう。
〈具体例〉
原因 | 内容 | 確認方法 |
コンテンツの質の低下 | ユーザーニーズを満たしていない、情報が古い、内容が薄いなど | Google Search Consoleで検索クエリを確認し、該当ページの内容を評価する |
サイト構造の変更 | URL構造の変更、ページ削除などにより、クロールエラーが発生している | Google Search Consoleのカバレッジレポートを確認する |
技術的な問題 | ページの読み込み速度が遅い、モバイルフレンドリーでない、HTTPS化されていないなど | PageSpeed Insightsやモバイルフレンドリーテストを利用する |
内部リンク構造の問題 | 重要なページへの内部リンクが不足している、適切なアンカーテキストが設定されていないなど | サイト全体の内部リンク構造を分析し、改善点を洗い出す |
セキュリティの問題 | サイトがハッキングされ、マルウェアに感染している | Google Search Consoleのセキュリティの問題レポートを確認する |
競合要因
競合サイトの動向も、自社サイトのオーガニック検索流入数に大きな影響を与えます。競合がどのような施策を行っているかを分析し、自社サイトの戦略に活かすことが重要です。
〈具体例〉
原因 | 内容 | 確認方法 |
競合サイトの高品質コンテンツ | 競合が自社よりもユーザーニーズを満たす高品質なコンテンツを作成している | 競合サイトのコンテンツを分析し、自社コンテンツとの比較を行う |
競合サイトのSEO対策強化 | 競合が積極的にSEO対策に取り組んでおり、検索順位が上昇している | 競合サイトのSEO対策状況を分析ツールなどを用いて調査する |
競合の新規参入 | 新たな競合が市場に参入し、検索結果のシェアを奪っている | 検索キーワードで上位表示されているサイトをチェックし、新規参入の競合を特定する |
市場要因
市場全体の動向は、自社や競合の努力だけではコントロールできないため、市場の変化を理解して柔軟に対応していく必要があります。
〈具体例〉
原因 | 内容 | 確認方法 |
検索アルゴリズムの変更 | Googleの検索アルゴリズムが変更され、検索順位に影響が出ている | Google Search Central Blogなどで、公式情報を確認する |
季節要因 | 季節によって検索されるキーワードや検索ボリュームが変動する | Google トレンドなどで、キーワードの検索ボリュームの推移を確認する |
社会情勢の変化 | 社会的な出来事やトレンドの変化によって、検索ニーズが変化する | ニュースサイトやソーシャルメディアなどで、社会情勢の変化を把握する |
原因の特定をするには
オーガニック検索流入数の減少は、Webサイト運営者にとって深刻な問題ではありますが、減少の背景には様々な原因が考えられるため、まずはその原因を特定しましょう。
検索ボリュームの確認
検索ボリュームの減少は、季節要因やトレンドの変化、市場の縮小など、外部要因による可能性が高いため、そもそも対象キーワードの検索ボリューム自体が減少していないかを確認しましょう。
クリック率の確認
検索ボリュームに変化がないにも関わらず流入が減少している場合は、クリック率の低下が考えられます。Google Search Consoleでクリック率の推移を確認しましょう。
クリック率低下の原因としては、タイトルタグやメタディスクリプションの魅力不足、検索結果における競合サイトの増加などが考えられます。
サイトの技術的問題の確認
サイトの技術的な問題も流入数減少の大きな要因となります。
robots.txtによるクロール阻害、noindexタグの設定ミス、サイトの表示速度の低下、モバイルフレンドリー対応の不備など、様々な問題が考えられます。
ペナルティの確認
Googleのガイドラインに違反した場合、ペナルティを受けて検索順位が大幅に下落する可能性があります。Google Search Consoleの「マニュアルによる対策」レポートを確認し、ペナルティを受けていないか確認しましょう。
もし、ペナルティを受けている場合は、その内容に基づいてサイトを修正し、再審査リクエストを送信する必要があります。
競合サイトの確認
競合サイトの動向も流入数減少に影響を与えます。競合サイトがコンテンツの質や量を向上させたり、SEO対策を強化したりすることで、自サイトの順位が下がる可能性があります。
【対策】オーガニック検索流入数の減少
オーガニック検索流入数が減少したときの対策には、原因に応じた適切な対策が必要です。ここでは、前述した原因別に具体的な対策方法を解説します。
自社要因への対策
自社要因による場合は、Webサイトの改善によって解決できる可能性が高いため、以下の対策を検討してみましょう。
コンテンツの質・量の改善
まずは、ユーザーにとって有益で質の高いコンテンツを提供できているか確認しましょう。そして、既存コンテンツの加筆修正や新規コンテンツを作成したり、キーワード調査に基づいたコンテンツ作成や専門家による監修記事を作成したりすることも効果的です。
また、GoogleキーワードプランナーやGoogleトレンドなどを利用し、キーワードの検索ボリュームの推移も確認しましょう。もし検索ボリューム自体が減少しているのであれば、キーワードの見直しや新たなキーワードの選定が必要になります。
サイト構造の最適化
ユーザーと検索エンジンがサイト内をスムーズに回遊できるように、サイト構造を最適化することも検討してみましょう。適切なカテゴリ分けや内部リンクの設置、パンくずリストの導入などを実施しましょう。
ページエクスペリエンスの向上
Webサイトのユーザー体験(UX)の質を測定する指標であるコアウェブバイタル(Core Web Vitals)を元に、ページの表示速度やモバイルフレンドリー、セキュリティなどを改善し、快適なユーザー体験を提供できるようにしましょう。
テクニカルSEO対策の実施
まず、適切なタイトルタグ、メタディスクリプションの設定、構造化データの導入、XMLサイトマップの送信、robots.txtの最適化など、テクニカルSEO対策を実施します。そして、検索結果画面で自サイトがどのように表示されているかを確認して改善点を洗い出し、Google Search Consoleのカバレッジレポートやページ エクスペリエンスレポートなどを活用し、問題がないか確認しましょう。
また、PageSpeed Insightsなどでサイトの表示速度を計測し、改善の余地がないか確認することも重要です。
※テクニカルSEOについての詳細は「コンテンツSEOとテクニカルSEOを連携させることで得られる【相乗効果の事例】とは?」「コンテンツSEOとテクニカルSEOの具体的な活用事例を紹介!」をご覧ください。
競合要因への対策
競合サイトの動向を分析し、自社サイトとの差別化を図ることが重要です。以下の対策を検討してみましょう。
競合サイト分析
競合サイトのコンテンツ、キーワード、被リンクなどを分析し、自社サイトと比較してみましょう。競合サイトのコンテンツや被リンク状況などを分析し、自サイトに何が足りていないのか、何が優れているのかを把握することで、今後の対策を立てることができます。
例えば、AhrefsのようなSEOツールを活用すれば、競合サイトの分析に役立ちます。
コンテンツの差別化
自社のコンテンツが、競合サイトにはない独自のコンテンツになっているか確認してみましょう。独自のコンテンツを作成するためには、自身の体験談や取材した一次情報や具体的な事例といった、より深い情報を提供したり、専門家による解説や監修記事で専門性のある記事の作成、偏った情報ではなく網羅的な内容にするなど、ユーザーにとって価値のあるサイトを目指しましょう。
ロングテールキーワードへの注力
競合が少ないロングテールキーワードを狙うことで、ニッチな分野での検索流入を狙います。
例えば、「オーガニック検索 減少 原因 調べ方」など、「ツール名・施策名+具体的な悩み・目的・対象層」を狙うことをおすすめします。狙ったユーザーに読んでもらいやすくなるだけでなく、競合が少ないため検索上位表示されやすくなることが期待できます。
市場要因への対策
市場全体の検索需要の変化に対応するために、以下の対策を検討すると良いでしょう。
検索トレンドを把握する
Googleトレンドなどを活用して、市場全体の検索トレンドを把握し、需要の変化に対応したコンテンツ作成やキーワード選定を行いましょう。
新たなキーワードへの対応
検索トレンドの変化に合わせて、新たなキーワードを取り入れたコンテンツ作成やキーワードターゲティングの見直しを行います。
多様なコンテンツフォーマットの活用
動画、音声、画像など、多様なコンテンツフォーマットを活用することで、ユーザーのニーズに合わせた情報提供を行います。
重要なことは「ユーザーにとって価値のある情報を提供し続ける」ことです。これらの対策を状況に合わせて組み合わせ、継続的に改善していくことで、オーガニック検索流入数の増加や安定した流入が見込めるようになるでしょう。
※コンテンツSEOについて、より詳しく知りたい方は、以下も併せてご覧ください。
「コンテンツSEOとテクニカルSEOを連携させることで得られる【相乗効果の事例】とは?」 「コンテンツSOとテクニカルSEOの具体的な活用事例を紹介!」
まとめ
この記事では、オーガニック検索流入数の減少した際の原因と具体的な対策について詳しく解説しました。減少の背景には、様々な要素が複雑に絡み合っていることがご理解いただけたかと思います。
また、一刻も早く原因の解決を図るためには、原因の特定が大切になってきますが、様々なツールから原因を導き出すには、時間がかかったり専門の知識が必要になったりする場合があります。
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