「MEO広告」という言葉をよく耳にするけれど、具体的なやり方やメリットが分からない…「MEO」との違いも理解できていない…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
MEO広告を活用することで、実店舗を持つビジネスに多くのメリットがもたらされますが、中でも特に地域密着型のビジネスでは、集客において非常に重要な役割を果たします。
そこで、この記事では「MEO広告とは何か」を分かりやすく解説し、“MEOとの違い”やメリット・デメリットから“MEO広告の具体的なやり方”まで説明します。MEO広告を効果的に活用して集客力をアップさせていきましょう!
※「MEO対策」については、以下の記事をご覧ください。
「MEO対策はBtoB集客にも欠かせない?重要性と効果について」
「MEO対策とSEO対策の違いとは?効果的なMEO対策で集客力UP!」
「【MEO対策】が必要な業種はコレ!集客に繋げるポイントも解説」
MEO広告とは
MEO広告とは、GoogleマップおよびGoogle検索をしたときに店舗情報が上位表示される有料広告のことです。正式名称は「ローカル検索広告」と呼ばれ、Google広告を利用して出稿されます。
Google ビジネス プロフィールとGoogle広告を事前に連携させることで、ユーザーが近隣店舗を検索したときに、地図上に広告として表示されます。例えば、「吉祥寺 ラーメン」と検索すると、地図と共にラーメン店の広告が表示されます。
このように、MEO広告は検索結果の広告枠に表示され、ユーザーがクリックすると広告費が発生する仕組みになっています(クリック課金制)。
MEO広告の掲載場所
MEO広告は、主に以下の場所に掲載されます。
- Googleマップの検索結果画面
- Google検索のローカルパック(検索結果の地図が表示されるエリア)
- Googleマップアプリ
※「ローカルパック」について知りたい方は「ローカルパックとは?MEO対策で上位表示する方法!」をご覧ください。
MEO広告とMEOの違い
MEO広告とMEOは混同されがちですが、それぞれ異なります。
MEO(マップエンジン最適化) とは、Googleマップの自然検索(オーガニック検索)で上位表示を目指す施策のことで、広告ではないため無料で行うことができます。
ただし、MEOで上位表示を目指すには、Googleのアルゴリズムに沿った適切な対策が必要となります。そのため、MEOは成果が出るまでに数ヶ月かかる場合があります。
一方、MEO広告(ローカル検索広告)は、Google広告を利用して有料でGoogleマップや検索結果の広告枠に表示させる施策です。広告の掲載順位は、入札額や広告の品質スコアによって決まり、クリック課金制(CPC)で運用されます。
また、MEO広告はMEOに比べて、成果が即日に出やすいといった違いもあります。
MEO広告で表示される情報
MEO広告をクリックするとGoogleビジネスプロフィールの詳細ページが開き、店舗情報を確認することができます。
広告に表示される情報は、Googleビジネスプロフィールに登録した情報に基づいています。そのため、Googleビジネスプロフィールの登録情報を充実させる必要があります。
主な情報は以下の通りで、業種によっては「予約ボタン」などの機能も利用できます。これらの情報を充実させることで、ユーザーの来店を促進する効果が期待できます。
- 店舗名
- 住所
- 電話番号
- 営業時間
- WebサイトURL
- 写真
- 口コミ
- メニュー(飲食店の場合)
- 経路案内ボタン
- 予約ボタン(対応業種のみ)
MEO広告とリスティング広告の違い
MEO広告とリスティング広告(検索広告)は、どちらも集客を目的とした有料のオンラインマーケティング施策ですが、その表示場所やターゲットの特性に違いがあります。
MEO広告(ローカル検索広告) は、Google広告を利用し、GoogleマップやGoogle検索のローカルパック(地図付き検索結果)に表示される広告を指します。
一方、リスティング広告 は、Google検索の上部・下部の広告枠に表示される有料広告を指します。
それぞれの特徴を理解し、ビジネス目標に合った施策を選択する必要があります。
MEO広告とリスティング広告の比較
MEO広告とリスティング広告の主な違いを以下の表にまとめました。
項目 | MEO広告 | リスティング広告 |
表示場所 | Googleマップ・Google検索のローカルパック(地図エリア) | Google検索の上部・下部の広告枠 |
費用 | 有料(クリック課金型) | 有料(クリック課金型) |
ターゲット | 地域を絞ったユーザー(近隣エリアの検索者) | キーワード検索を行ったユーザー |
目的 | 来店促進・電話問い合わせ増加 | Webサイトへのアクセス増加・問い合わせ獲得 |
即効性 | 高い(広告出稿後すぐに表示) | 高い(広告出稿後すぐに表示) |
持続性 | 広告出稿中のみ有効(停止後は表示されない) | 広告出稿中のみ有効(停止後は表示されない) |
SEOとリスティング広告の違い
SEO(検索エンジン最適化) は、検索結果の自然検索(オーガニック検索)で上位表示を目指す施策です。無料で行えますが効果が出るまでに時間がかかる傾向があります。
一方、リスティング広告は、検索キーワードに連動して表示される有料広告です。クリック課金型(CPC)のため、予算に応じて費用をコントロールできます。検索キーワードに連動して表示されるため、ニーズが明確な層へのアプローチが可能です。
SEOとリスティング広告は、それぞれ異なる特性を持つため、目的に合わせて使い分けることが重要です。
※リスティング広告についての詳細は「SEMとは?SEOとの違いと施策を解説!」をご覧ください。
MEO広告とリスティング広告のどちらを選ぶべき?
MEO広告とリスティング広告のどちらを選択するかについては、ビジネスの特性やターゲット層によって異なります。
例えば、実店舗を持つビジネスで地域を絞った集客を行いたい場合は、MEO広告が効果的です。
一方、全国展開しているビジネスで特定のキーワードで集客を行いたい場合は、リスティング広告が効果的です。
それぞれの特徴を考慮し、最適な施策を選択しましょう。
MEO広告のメリット
MEO広告を活用することで、実店舗を持つビジネスに多くのメリットがもたらされます。特に、地域密着型のビジネスでは、集客において非常に重要な役割を果たします。
メリット | 詳細 |
即時に上位表示が可能 | 広告費を支払うことで、Googleマップの検索結果で即座に上位表示される |
ターゲットユーザーに直接アプローチできる | 地域・時間・検索キーワードを指定し、来店確率の高いユーザーにリーチが可能 |
来店率向上 | Googleマップの経路案内機能と連携し、来店を促進 |
電話問い合わせ増加 | 「電話する」ボタンでワンクリック発信が可能 |
広告予算のコントロールがしやすい | 広告予算のコントロールがしやすい |
視認性の向上によるブランド認知度アップ | 広告出稿により、競合よりも目立つ位置に表示されるため、地域での認知度が向上 |
MEO広告の効果を最大化するためには、適切なターゲティング設定や入札戦略の最適化が重要です。
Google広告のレポートを分析し、クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)を改善しながら運用することで、より高い費用対効果を得ることができます。
MEO広告のデメリット
MEO広告は、集客に効果的な手法ですが、運用していく上でいくつかのデメリットも存在します。
主なデメリットは以下の通りです。
デメリット | 詳細 |
オフラインでの効果測定(来店数や成約率の把握)が難しい | クリック数や表示回数は測定できるが、来店数や成約率を正確に把握するのは困難 |
広告を出稿し続けないと効果が継続しない | MEO広告は広告費を払っている間しか表示されない |
広告の入札競争が激化すると、クリック単価(CPC)が上がる可能性がある | 競合が多い業界では、入札競争により広告費が高騰する可能性がある |
ネガティブな口コミへの対応 | 広告をクリックしたユーザーが口コミをチェックするため、企業イメージを守る対応が求められる |
情報の正確性の維持 | 営業時間や電話番号が変更された場合、迅速に修正しないとユーザーに誤情報が伝わってしまう |
管理の手間 | 口コミへ返信、広告の最適化、情報更新などを継続的に行う必要がある |
これらのデメリットを理解した上で、MEO広告の活用を検討する必要があります。自社の状況や目的に合わせて、MEO広告のメリット・デメリットを比較検討し、最適なマーケティング戦略を策定しましょう。
MEO広告の出稿方法・やり方
MEO広告(ローカル検索広告)は、Google広告を利用して、Googleマップの検索結果に有料で広告を掲載する施策です。リスティング広告と同様に、広告費を支払い、入札額やターゲティング設定を最適化することで、より効果的に露出を高めることができます。
また、MEO広告の運用は自社で行うこともできますが、専門の広告運用代行業者に依頼することも可能です。
ここでは、MEO広告の出稿方法を解説します。
Google広告アカウントの作成・Googleビジネスプロフィールに登録
Google広告のアカウントを作成し、Googleビジネスプロフィールを登録します。Googleビジネスプロフィールは、MEO対策の基盤となる重要なツールであるため、登録情報を充実させるようにしましょう。
例えば、店舗・住所・電話番号・営業時間・サイトURL・店舗画像などを掲載すると良いでしょう。
Googleビジネスプロフィールとの連携
MEO広告を掲載するには、GoogleビジネスプロフィールとGoogle広告を連携させる必要があります。
連携方法
Google広告の管理画面から
「設定」→「リンク済みアカウント」→「Googleビジネスプロフィール」に進む。
自分のビジネスプロフィールを「選択」、連携を完了。
住所オプションの設定
MEO広告を掲載するには「住所オプション」の設定が必要です。
住所オプションとは、ユーザーが求めている情報であるビジネスの住所や電話番号、地図情報を表示させる機能です。
住所オプションを設定すると、Googleマップ上にビジネスの位置が表示され、ユーザーが直接ルート案内を利用できるようになります。
ローカル検索キーワードの設定・出稿
ローカル検索広告は、特定の地位やターゲットに向けたキーワード戦略が重要です。
ローカル検索キーワード設定のポイント
①「地域名+業種・サービス」を組み合わせる
例:「東京 カフェ」「吉祥寺 パン屋」「表参道 美容室」
②ターゲットユーザーの検索意図を考える
例:「◯◯ 近く」「◯◯ 安い」「◯◯ おすすめ」
③幅広い検索に対応するため、複数のバリエーションを用意する
例:「居酒屋 新宿」「新宿 居酒屋」「居酒屋 東京」
④検索ボリュームを調査する(競合のキーワードを参考にする)
MEO広告パフォーマンスの測定と最適化
広告のパフォーマンスを最大化するためには、定期的な測定と最適化を行う必要があります。測定と最適化を行うタイミングは、広告の運用期間や目的によって異なりますが、以下のタイミングでの分析・改善が推奨されます。
期間 | 目的 |
広告掲載開始後の1〜2週間 | 初期データ収集期間 |
掲載開始2週間〜1ヶ月後 | データ分析・初回最適化 |
月次での定期チェック・最適化 | 運用中の改善 |
3ヶ月ごと | 戦略的な見直し |
MEO広告の最適化ポイント
①最適なターゲティングの設定
商圏に合わせた地域ターゲティングを行うことで、無駄な広告費を削減することができます。
②効果的な広告分の作成
「駅から3分」「初回限定割引あり」など、魅力的な訴求を入れることで、クリック率を向上させることができます。
③適切な予算管理
高いCVRが期待できる時間帯・曜日に予算を集中させると効果が期待できます。
まとめ
この記事では、「MEO広告」について、MEOとの違いやメリット・デメリット、そしてMEO広告の具体的なやり方などを解説しました。MEO広告は、検索結果に地図と共に表示されるため、ユーザーの目に留まりやすく、特に実店舗を持つビジネスにとっては、集客における有効な手段と言えるでしょう。
MEO広告は、適切に運用することで大きな効果を発揮する集客ツールです。とはいえ、長期的な効果測定や魅力的な広告見出しなど、“適切に運用”することが難しいのも事実です。
東京・吉祥寺を拠点とするWeb制作・Webマーケティング会社「シンギ」では、MEO対策&Webサイト更新・改修などがパッケージとなった「定額Web運用サービス」を行っております。
MEO対策では、Googleプロフィールの情報とWebサイト上の情報を等しくすることが重要になるため、Webサイトの更新とWeb運用を一括してお任せいただくことができます。
MEOやWebにまつわるお悩みがある方は、お気軽にご相談ください。