「ホームページを改善しなきゃ」と思いながらも、何から手をつけていいのか分からない。制作会社に聞いても具体的な提案がない。SEOコンサルタントは月数十万円もする。そんな中小企業の担当者に向けて、ホームページ改善は何から始めるべきか、制作会社が積極的には教えてくれない「改善の優先順位」を解説します。
- サイト改善で最初にやるべき3つのこと
- 業種別のウェブサイト対応状況データ
- お金をかけずにできる改善の具体的手順
- やってはいけない改善の進め方
なぜ「何から手をつけていいか分からない」のか
そもそも、なぜ「何から手をつけていいか分からない」状態に陥るのでしょうか。その理由は主に2つあります。まず、ホームページ制作会社は「作ること」が仕事であり、その後の改善提案は別料金となることが多いです。そのため、納品後に具体的なアドバイスをもらえるケースは少ないのが現状です。さらに、インターネットで情報を検索しても「SEO対策」「UI改善」「コンテンツマーケティング」など、様々な施策が出てきて、結局何から手をつければ良いのか分からなくなってしまいますよね。しかし実は、サイト改善には明確な「順番」があります。したがって、闇雲に施策を実行するのではなく、正しい順番で取り組むことで、費用対効果の高い改善を実現できるのです。
ホームページ改善は何からやるべき?3つのチェックポイント
それでは、具体的にどこから手をつけるべきなのでしょうか。結論として、サイト改善の優先順位は「インフラ → 表示 → コンテンツ」の順番で進めるのが最も効果的です。これは、家に例えると分かりやすいかもしれません。たとえば、壁に穴が空いているのに、内装のデコレーションに力を入れても意味がないですよね? つまり、まずは土台をしっかりさせることこそが、サイト改善の第一歩なのです。以下では、この3つのチェックポイントを順番に解説していきます。

1. セキュリティ対策(SSL/HTTPS化)
サイト改善で最優先に取り組むべきは、セキュリティ対策、特にSSL(Secure Sockets Layer)対応です。SSLとは、ウェブサイトとユーザーのブラウザ間の通信を暗号化し、個人情報やクレジットカード情報などの重要なデータを保護する技術のことです。現在では、HTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)という、SSLによって保護された通信を行うことが一般的になっています。
なぜSSLが最優先なのでしょうか。その理由は、Googleが2014年からHTTPSをランキング要因の一つとして評価しているからです。加えて、Google Chromeなどの主要なブラウザは、非HTTPSサイトにアクセスすると「保護されていない通信」という警告表示を出すようになりました。その結果、ユーザーはサイトの安全性を疑い、離脱してしまう可能性が高まります。
では、実際にどれくらいの企業がSSL対応済みなのでしょうか。シンギDX調べによると、日本のウェブサイト全体のSSL(HTTPS)対応率は約53%にとどまっています。つまり、約半数の企業がまだSSL対応を済ませていないという現状です。このように、基本的なセキュリティ対策でさえ、まだ半数の企業が対応していないのが実態です。
| 業種 | SSL対応率 |
|---|---|
| 銀行 | 87.0% |
| 医薬品 | 73.9% |
| 金融商品取引 | 70.7% |
| 製造業 | 25.3% |
| 自動車・輸送機器 | 27.4% |
| 建設 | 28.0% |
| 機械 | 29.3% |
特に、製造業(25.3%)、自動車・輸送機器(27.4%)、建設(28.0%)、機械(29.3%)といった業種ではSSL対応率が低い傾向にあります。これらの業種は、顧客情報や機密情報を扱う機会が多いため、早急なSSL対応が求められます。また、79業種中23業種でSSL対応率が50%未満という結果も出ています。
SSL対応は決して難しいものではありません。多くのレンタルサーバーでは、無料のSSL証明書を提供しており、簡単な設定でHTTPS化が可能です。まだSSL対応がお済みでない場合は、すぐに取り組むことをおすすめします。無料サイト診断でSSL対応状況をチェックすることもできます。
2. ページ表示速度の改善
SSLの次に重要なのは、ページ表示速度の改善です。なぜなら、Googleの調査によると、ページ読み込みに3秒以上かかると、53%のユーザーがサイトを離脱してしまうというデータがあるからです。言い換えれば、表示速度が遅いだけで、半分以上のユーザーを失っている可能性があるのです。しかしながら、表示速度の改善は比較的取り組みやすい施策でもあります。具体的には、Googleが提供している無料ツール「PageSpeed Insights」で簡単にチェックできます。このツールを使えば、改善点も具体的に示してくれるので、初心者でも比較的簡単に改善に取り組むことができます。
PageSpeed Insightsで指摘される主な改善点としては、以下のようなものがあります。
- 画像圧縮:画像ファイルサイズを小さくすることで、ダウンロード時間を短縮できます。
- 不要なプラグインの削除: WordPressなどのCMS(Contents Management System)を利用している場合、不要なプラグインを削除することで、サイトの負荷を軽減できます。
- キャッシュ設定:ブラウザにコンテンツをキャッシュさせることで、2回目以降のアクセス速度を向上させることができます。
このように、これらの対策は比較的簡単にできるものが多く、さらに即効性も期待できます。そのため、まずはPageSpeed Insightsでスコアを確認することから始めてみてください。
3. スマートフォン対応(レスポンシブデザイン)
近年、スマートフォンからのアクセスが非常に多くなっています。Googleは2021年から、モバイルファーストインデックス(MFI)という評価方法を採用しており、PCサイトではなくスマートフォンサイトを評価の対象としています。つまり、スマートフォンに対応していないサイトは、検索順位が下がる可能性があるということです。
中小企業のウェブサイトへの来訪者の60〜70%はスマートフォン経由であるというデータもあります。もし、あなたのサイトがレスポンシブデザインに対応していない場合、検索順位に直接影響が出ている可能性が高いです。
レスポンシブデザインとは、PC、スマートフォン、タブレットなど、様々なデバイスの画面サイズに合わせて、ウェブサイトのレイアウトを自動的に調整するデザインのことです。レスポンシブデザインに対応することで、ユーザーはどのデバイスからアクセスしても快適にサイトを閲覧することができます。
もし、あなたのサイトがレスポンシブデザインに対応していない場合は、早急に対応することをおすすめします。制作会社に依頼するだけでなく、WordPressのテーマをレスポンシブデザイン対応のものに変更するだけでも効果があります。
基礎が整ったら取り組むホームページ改善ポイント
上記の3つのチェックポイントをクリアしたら、次はより具体的な改善に取り組みましょう。ここでは、SEO対策の基礎となる、タイトルタグとメタディスクリプションの最適化、そしてGoogleビジネスプロフィールの活用について解説します。
タイトルタグ・メタディスクリプションの最適化
タイトルタグとメタディスクリプションは、検索結果に表示されるウェブサイトの情報です。タイトルタグは、検索結果の一番上に表示される青い文字のリンクであり、メタディスクリプションは、その下に表示されるウェブサイトの説明文です。これらは、ユーザーがどのウェブサイトをクリックするかを判断する上で非常に重要な要素となります。
タイトルタグとメタディスクリプションを最適化する際には、以下の点に注意しましょう。
- キーワードを含める:検索されやすいキーワードを盛り込むことで、検索順位を上げることができます。例えば、地域名、業種、サービス名などを組み合わせると効果的です。(例:「渋谷区 イタリアン レストラン」)
- ページごとに固有のものを設定する:各ページの内容を的確に表現するタイトルタグとメタディスクリプションを設定することで、ユーザーは自分の探している情報がそのページにあるかどうかを判断しやすくなります。
- 文字数制限を守る:タイトルタグは32文字程度、メタディスクリプションは120文字程度に収めるようにしましょう。文字数を超えると、検索結果に表示されなくなる可能性があります。
Googleビジネスプロフィールの活用
Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップに店舗やビジネスの情報を表示できる無料のツールです。Googleビジネスプロフィールを適切に活用することで、地域検索において上位表示を狙うことができます。
Googleビジネスプロフィールを最適化する際には、以下の点に注意しましょう。
- 正確な情報を入力する:店舗名、住所、電話番号、営業時間などの情報を正確に入力しましょう。
- 写真を追加する:店舗の外観、内観、商品などの写真を投稿することで、ユーザーに店舗の雰囲気を伝えることができます。
- 口コミに返信する:ユーザーからの口コミには積極的に返信しましょう。良い口コミには感謝の言葉を伝え、悪い口コミには真摯に対応することで、顧客満足度を高めることができます。
- 最新情報を更新する:営業時間や休業日など、最新情報を常に更新するようにしましょう。
ホームページ改善でやってはいけない進め方
ここまで、ホームページ改善で優先すべきポイントを解説してきました。一方で、やってはいけない進め方も存在します。以下では、中小企業が陥りやすい、誤ったサイト改善の進め方について解説します。
いきなり全面リニューアルしない
「ホームページを刷新したい!」という気持ちはよく分かります。しかし、100万円以上かけてホームページを全面リニューアルしても、セキュリティ対策や表示速度の改善といった基礎ができていなければ、効果は限定的です。それよりも、小さな改善を積み重ねる方が、費用対効果の高い改善を実現できます。したがって、全面リニューアルはあくまで最終手段と考え、まずは現状のサイトの課題を洗い出し、優先順位をつけて改善していくようにしましょう。
見た目だけの改善に走らない
デザインを一新したり、おしゃれなアニメーションを追加したりしても、SEOの基礎ができていなければ、集客は増えません。見た目の改善は重要ですが、それ以上に、検索エンジンに評価されるための対策を優先的に行うようにしましょう。
「業者に丸投げ」しない
「ホームページのことはよく分からないから、業者に全部お任せしよう」という考え方は危険です。自社で改善ポイントを理解した上で外注することで、適正価格で発注でき、効果測定も行うことができます。業者に丸投げするのではなく、自社でも積極的にサイト改善に関わるようにしましょう。
よくある質問
Q. サイト改善にどれくらいの費用がかかりますか?
サイト改善にかかる費用は、改善内容によって大きく異なります。SSL対応、画像圧縮、タイトルタグの修正などは、無料〜数千円程度でできるものが多いです。一方、サイト構造の変更やレスポンシブデザイン対応などは、専門的な知識や技術が必要となるため、数万円〜数十万円程度の費用がかかる場合があります。
また、月額数万円の保守契約を結び、定期的にサイト改善を行うという方法もあります。保守契約を結ぶことで、常に最新の状態を保ち、安心してサイトを運営することができます。
Q. 自社で改善するのと制作会社に依頼するのはどちらがいいですか?
SSL対応やGoogleビジネスプロフィールの設定などは、比較的簡単にできるため、自社で行うことをおすすめします。一方、サイト構造の変更やコーディングが必要な改善は、専門的な知識や技術が必要となるため、制作会社に依頼する方が安全です。
まずは自社でできることから始め、難しい部分は制作会社に依頼するというのが、最も効率的な進め方です。シンギDXではサイト改善の保守運用サービスも提供しています。
Q. 改善の効果はどれくらいで出ますか?
改善の効果が出るまでの期間は、改善内容によって異なります。SSL対応は、設定後すぐにHTTPS化が反映されます。表示速度の改善は、数日〜1週間程度で効果が出ることがあります。SEO施策は、一般的に3〜6ヶ月程度で効果が出始めると言われています。
ただし、効果が出るまでの期間は、サイトの状況や競合の状況によって大きく異なるため、あくまで目安として考えてください。
まとめ
ホームページの改善は何から始めればよいか、この記事でご理解いただけたのではないでしょうか。サイト改善は「セキュリティ → 表示速度 → スマートフォン対応 → コンテンツ」の順番で進めるのが鉄則です。制作会社が積極的に教えてくれないのは、改善提案が別の仕事だからです。まずは無料でできるチェックから始め、自社のホームページの課題を把握し、改善の第一歩を踏み出しましょう。
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